眼科外科医が手術中に80代患者の顔をパンチ 「動くな」の指示が通じず焦ったか…

手術中に動かれ、カッとなったか…。医師に殴られた高齢の患者は片目の視力を失ったというが、失明の原因については分かっていない。

手術・オペ

手術台に横たわる高齢患者を殴りつけた眼科医が、停職処分を受けた。『Metro』『New York Post』など海外メディアが伝えている。


関連記事:帝王切開出産で手術器具を患者に置き忘れ? 「医療ミス」認めた病院が謝罪

■手術中にトラブル

2019年、中国・貴港市の病院で局所麻酔を受けた女性患者(82)が、目の手術を受けている途中で動き始めた。

女性は手を伸ばして目元を触ろうとしたが、目の近くは消毒済みで触れると感染症を引き起こす可能性がある。そのため眼科外科医は触らないよう注意したものの、女性は方言しか話すことができず、医師との会話は成り立たなかったという。

焦ったらしい医師はとっさに女性にパンチを浴びせ、さらに二度殴りつけると額の数ヶ所に打撲を負わせたという。このとき女性の体が動いたため、別の医療スタッフが様子を確認したが、医師による暴行は目撃していなかったようだ。

関連記事:怒った医師が手術をストライキ 理由は「頼んだ紅茶が出てこなかったから」

■公開された動画

その後、中国の有名な医療従事者が、暴行の様子をとらえた監視カメラの映像を公開。それがSNSで拡散され、物議を醸している。

この件が明らかになったあと、暴力を振るった医師は停職処分に。病院のCEOについては「解任された」と複数メディアが報じた。

女性の息子によると、病院側からは賠償金500元 (約9,975円)が支払われたというが、女性は左目の視力を失っており回復していないのだという。ただ、医師による暴行が原因で失明したかどうかについては分かっていない。

関連記事:切断手術中の外科医が清掃スタッフにアシスト要請 あり得ない行動発覚で解雇に

■噴出した驚きの声

報道で知った人たちからは、驚きの声が多数上がっている。一部ネットユーザーは「これがもしアメリカだったら桁違いの損害賠償が支払われるはず」「これは野蛮すぎる」といったコメントを書き込んでいる。

また手術中に女性が動けた点に注目し、「全身麻酔を使うなど、(動かないよう)工夫しておくべきだったのではないか」と考えたユーザーも少なくなかった。

・合わせて読みたい→帝王切開出産で手術器具を患者に置き忘れ? 「医療ミス」認めた病院が謝罪

(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

院内トラブルを防ぐ!モンスターペイシェント対策ポケットブック【Amazonでチェック】