侵入者に狙われた息子の盾になり父親が死亡 妊娠中の妻は「素晴らしい人でした」

銃を持つ侵入者から息子を守ろうと、盾になった父親。撃たれた直後に運命を悟り、「ここで死ぬのは嫌だ」と妻に語っていた。

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アパートに突然押し入った侵入者らに反撃しようとしたが間に合わず、息子を命がけで守った若い男性。すべてを目撃した妻のコメントなどを、『New York Post』などアメリカのメディアが伝えている。


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■突然の事件発生

2023年12月30日午後、アメリカ・テキサス州ダラスのジュヴェナル・アンテロさん(24)と家族が暮らすアパートを、何者かが訪問した。

「(排水管などの詰まりを直すための)ラバーカップを貸してもらえませんか」という声が聞こえ、ジュヴェナルさんがドアを開けて対応しようとしたところ、そこにいた二人組がアパート内に無理やり侵入した。

所持していた銃を向けたため、ジュヴェナルさんも銃を取り出し反撃しようとしたが、二人組はあっという間にジュヴェナルさんの幼い息子(4)に狙いを定めた。

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■子供を守り抜いた父親

侵入者のひとりが銃口を息子に向けていることに気づいたジュヴェナルさんは、とっさに息子の前に立ちはだかり盾に。銃弾一発を受け倒れ込んだが、二人組はそのまま逃走した。

重傷を負って苦しむジュヴェナルさんに、すべてを目撃していた身重の妻と幼い息子が寄り添った。

「やられた。やられちまったよ、死んでしまう」「ここで死ぬのは嫌だ」と声を振り絞るジュヴェナルさんを助けてもらうため、妻はただちに通報。病院に搬送されたが致命傷を負っており、ほどなくして息を引き取った。

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■悲しみに暮れる妻

ジュヴェナルさんの妻はメディアの取材に応じ、事件後の様子を告白。「息子は何度も私に聞くんです。『パパはいつ生き返るの?』って…」などと述べた。

妻は不妊に苦しみ、二度の流産を経て再び妊娠。現在は妊娠11週で、ジュヴェナルさんと第二子の誕生を心待ちにしていたのだという。

しかしこの事件で夫を失った妻は「たった一人で子供を産むことになりました」と肩を落とし、「彼は本当に素晴らしい人でした」と亡き夫を称賛した。

警察は慎重に捜査を進めているが、侵入者の逮捕や犯行の動機解明には至っていない。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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