570円の花瓶がオークションで1500万円に 「直感信じて」購入した女性も驚きの価値
旅先で500円ほどで買った花瓶が、オークションで驚きの価格に。イタリアの有名作家の作品だったという。
ある女性が旅先でたった570円で購入した花瓶が、オークションで1,500万円で落札された。そんな夢のある話を『NY Times』『NPR』が報じている。
■旅先で花瓶を購入
ジェシカ・ヴィンセントさんという女性が、旅行でバージニア州ハノーバー郡へ。その際、地元のリサイクルショップ『グッドウィル』に立ち寄り、緑と赤のストライプが入ったガラス製の花瓶を3.99ドル(約570円)で購入した。
するとのちに、花瓶の正体が判明。じつはイタリアの有名建築家でガラス製品のデザインも手掛けていた、カルロ・スカルパの希少な作品だったのだ。
1942年に、スカルパがベネチアングラスの老舗メーカ『ヴェネーニ』の依頼を受けて制作した『ペンネラテ・シリーズ』の一つで、オークションに出したところ10万7,100ドル(約1,500万円)で落札されたという。
■直感が的中する
ジェシカさんは花瓶や美術品への造詣が深いわけではなかったようだが、底にあるヴェネーニの署名を見て、「価値がある」と考えた直感を信じて購入したそうだ。
旅から帰ったジェシカさんは、イタリアのガラス蒐集家が集まるFacebookグループに意見を求め、オークション会社の連絡先なども教えてもらったという。
販売を担当したライト・オークションハウスの社長であるリチャード・ライトさんは、「この花瓶は過去10年以上で提供した中で、最も希少な作品の一つである」と述べ、3万~5万ドル(420~710万円)の落札予想を大きく上回ったことに驚いたそうだ。
■花瓶の出所は不明
ライトさんは「こんな希少な花瓶がどのようにしてリサイクルショップにたどり着いたのか、理解に苦しむ」とも語る。
「どこかの家族に受け継がれ、価値が判らずに慈善団体に寄付されたのか、それとも他の理由があったのか、推測するしかありません」としながらも、「スカルパは20世紀半ばのイタリアン・ガラスの最も著名なデザイナーの一人で、市場でも非常に高く評価されている」とその価値を強調した。
アメリカのリサイクルショップでは、時々驚くような掘り出し物が眠っているという。昨年もテキサス州の女性がグッドウィルでわずか34.99ドル(約5,000円)で購入した胸像が、2000年前の古代の遺物であることが判明して大きな話題を呼んだ。
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)