飛行中の旅客機のドアがはがれる重大事故が発生 小さな子供が吹き飛びそうに…
アラスカ航空の飛行機で、離陸後間もなくしてドアが吹き飛ぶ事故が発生した。機内には強風が吹き荒れたという。
このたびアメリカで、ある旅客機が離陸後間もなくして緊急事態に見舞われた。アメリカの『CBS』やイギリスの『BBC』が報じている。
■離陸から6分後に問題発生
5日、オレゴン州のポートランド国際空港から飛び立ったアラスカ航空の飛行機に、重大なインシデントが発生した。
同機は午後5時頃、カリフォルニア州オンタリオに向け離陸。しかしその6分後、高度が1万6,000フィート(約4.9キロメートル)に達したところで問題が生じた。
機体中央のドアが吹き飛ばされ、機内が減圧。すぐにパイロットは無線で管制官に連絡し、引き返しを要請したという。
■強風が吹き込む機内
航空追跡ウェブサイト「FlightAware」には、パイロットが非常事態を宣言し、「1万フィートまで下降する必要がある」と管制官に話す記録が残っている。
174人の乗客と乗務員6人を乗せた同機の天井からは酸素マスクが下り、ぽっかり空いたドア部分からは強風が吹き込んだ。乗員乗客に怪我はなく、同機は午後5時30分にポートランド国際空港に緊急着陸している。
■同型の65機の運航を停止
アラスカ航空は当時使用していたボーイング737の機体を10月に納入したばかりで、現在、米連邦航空局と国家運輸安全委員会が原因を調査中だ。
またボーイングもアラスカ航空に技術チームを派遣しており、原因が解明されるまでアラスカ航空が所有している同型の65機すべての飛行を停止した。
同社は「安全は私たちの基本的価値観であり、日々注力している最も重要な課題です」と声明を発表している。
■飛ばされそうな子供を母親が必死に…
アラスカ航空では、メンテナンスと安全点検が完了した機体を順に運航に復帰させるといい、今後数日以内にすべての機体が運航可能になる見通しだ。現時点で点検した機体に異常はないという。
今回のフライトに搭乗していた乗客は、突然大きな衝撃音がした後に「気が付いたら酸素マスクが下りていた」と話している。
さらに「風がかなり強く、ドア付近の小さな子供が吹き飛ばされそうになり、母親が必死に抑えていた」と当時の緊迫した様子を明かした。
■減圧する機内で天井から酸素マスクが…
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)