やす子、一般人の被災地入りに「行かないでほしい」と強調 「助かる命も助からない」
行政や知事・首相が自粛を呼びかけているにもかかわらず、続々と被災地入りするタレントや迷惑系YouTuber。元自衛隊のやす子も「助かる命も助からない」と否定的だ。
元自衛官のピン芸人・やす子が、7日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)に生出演。令和6年能登半島地震で被災地入りしようとする一般人に対し、「助かる命も助からない」「行かないでほしいです」などと重ねて釘を刺した。
■自衛隊に任せるべきだと指摘
震災についてコメントを求められたやす子は、「一般の方が『助けに行くぞ!』って今行ってるんですけど、その一般の方がどこに泊まるかって言ったら、民泊を借りたりとか」「じゃあガソリンどうするかとか、そこの現地のものを使わなきゃいけなくて、被災地の方にも力を借りなきゃいけない」と指摘。
「自衛隊は自己完結してて、燃料、食べるもの、住むところも持って行くので、被災地に迷惑をかけずに支援できる」と、自衛隊に任せた方がスムーズな支援に繋がると説明した。
■成田悠輔氏は被災地入りの配信者を批判
爆笑問題の太田光も「一般の人で行きたいって人はいるだろうけど、今はプロに任せてほしい」「ああいう映像見るとどうしても助けてあげたいって気持ちになりますからね」と同調すると、やす子は「(一般車両の被災地入りで)緊急車両が通れないと、助かる命も助からないので」と力説。
「今みんなでできることは募金とか」「今できる生活を送ったほうがいい」と続けると、経済学者の成田悠輔氏も、「我々、今できることは何だと思いますか?」という爆笑問題・田中裕二の問いに「普段通りに過ごすことじゃないですかね」と答えた。
成田氏はさらに、「素人とか一般人が気持ちだけで支援まがいみたいなことしても、却って迷惑になるだけ」「さらには、YouTuberとかTikTokerが押しかけていくとかってのは問題外ですよね」とズバリ。SNSでも賛否を招いている、配信者による被災地入りを批判した。
■一般人は数ヶ月後の支援を
成田氏が「できるだけ普通の生活をする、無理のない範囲で寄付をして、能登のものを買う。それくらいしかできることはない」と続けると、杉村太蔵も、返礼品なしのふるさと納税や、数ヶ月後に旅館等が営業再開したときに旅行へ行くのが大事だと指摘する。
カズレーザーも「個人で協力したいって気持ちはわかるんですけど、個人の労働力って意外と現場に行ったら、専門の方がやっても苦労されることに協力できることなんて限られてる。現地で調達もできないし」「となると、募金が一番効率がいい」「本当に協力したいなら、1ヶ月後、被災地で何が必要かどういう労働力が必要かわかった上で行くのがいいんじゃないかなと」と、全員が現時点の被災地入りに苦言を呈した。
■「行かないでほしい」と明言
やす子はその後も、「一般の方が行くと、余震でその方が怪我して、その方を支援するために自衛隊は他の労力が必要になっちゃうので、やっぱり今は家でできることをして、安全なところで暮らすのが一番だなと思います」と理解を求め、最後は「行かないでほしいです」とはっきり明言した。
一般人の被災地入りをめぐっては、被災地の行政公式アカウントや馳浩石川県知事、岸田文雄首相らが、今は控えるようにとSNSで重ねて発信。そんな中、迷惑系YouTuberや芸能事務所・TO BEのタレントらはいち早く被災地入りし、ネット上で賛否を招いている。
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(文/Sirabee 編集部・玉山諒太)