事故を起こした男の助手席に脚のない遺体 飲酒運転で「動物を轢いた」と勘違いか
「鹿を轢いた」と思っていたのに、助手席には両脚がない男性の遺体が…。猛スピードではねられフロントガラスを突き破り、そのまま助手席に落下か。
事故を起こしたのに通報もせず、そのまま車で走り去った30代の男。現場からずいぶん離れた場所で逮捕されるまでの経緯を、『CBS News』『People』などアメリカのメディアが伝えている。
■男の車に脚のない遺体
アメリカ・テキサス州ダラスにあるファストフード店のドライブスルーを利用した女性が、駐車場に停めてある車の中で前のめりになっている男(31)を見て心配になった。車もずいぶん傷んでいたことから、女性は「事故があったのかもしれない」と考え、慌てて通報した。
ほどなくして現場に到着した警察は、車の中にいる酒臭い男を発見。助手席にも何かがあったため確認したところ、それは脚のない中年男性の遺体だった。
警察に事情を聞かれた男は「鹿を轢いたのだと思っていた」「だからそのまま運転してこの駐車場に来た」などと話し、遺体には気づいていなかったと示唆した。
■遺体が車に入った経緯
さっそく捜査を開始した警察は、男性が男にはねられ両脚を失ったのだと推測。男性はそのままフロントガラスを突き破り助手席に落下したが、男は通報もせずそのまま約61キロ運転し、ファストフード店にたどり着いたのだと考えた。
その後、警察は男の車に落ちていた男性の身分証明書を発見。調べを進めたところ、45歳のホームレスであったことも分かった。警察は事故現場を確認し、男性のものとみられる脚2本を回収した。
■警察は「酒の臭いした」
現地警察は、酒に酔っていたとみられる男の身柄を確保。署長はその後メディアに対し、「(逮捕された男は)酒の臭いがしました」「酔って、自分が何をしたのかさえ気づかないなんて…」「車の中に遺体があることも分かっていなかったようです」と述べた。
署長は「このような事故は回避可能なのです。そもそも(酒を飲んだ後に)運転なんてしなくてもいい」「ライドシェアもできるし、友達に運転を頼んでもいい。運転する以外にも方法はあるのです」とも語った。
男は2020年にも飲酒運転で逮捕され、翌年に有罪判決を下されていたが、まったく懲りていなかったようだ。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)