日本一殺意が高い踏切、その光景に目を疑うも… 「なくてはならない」理由が納得だった
神奈川県鎌倉市の踏切で発見された物体。ネット上では「殺意が高すぎるトラップ」と話題を呼んでいたが、その正体は…。
今年で、東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は100回目を迎える。
毎年1年のこの時期は「箱根」に最も注目が集まる時期だが、以前X(旧・ツイッター)上では同じ神奈川県の観光地・鎌倉市で目撃された「殺意の高いトラップ」が話題となっていたのをご存知だろうか。
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■線路で発見された「トラップ」とは…?
今回注目したいのは、Xユーザー・鰐軍壮さんが投稿した1件のポスト。
こちらの投稿には「そういえば以前初めて江ノ電に乗ったとき、踏切に殺意が高すぎるトラップが仕掛けられてるのを発見して思わず怯えちゃったんですが、これって江ノ電特有の装備なんですかね」と、意味深な1文が綴られている。
公共の場で殺意が高いトラップが仕掛けられているワケないだろう…とため息を吐きつつ、投稿に添えられた写真を見ると…。
そこには、線路内に設置された「無数のトゲ」という、あまりに殺意の高すぎるトラップが確認できたのだ。
■「ここに落ちたら一発でゲームオーバー」
同ポストは見た者に多大なる衝撃を与え、投稿からわずか数日で4,000件近くものリポストを記録。
そういえば以前初めて江ノ電に乗った時、踏切に殺意が高すぎるトラップが仕掛けられてるのを発見して思わず怯えちゃったんですがこれって江ノ電特有の装備なんですかね。 pic.twitter.com/jrVPh53xBq
— 鰐軍壮 (@WANIGUNNSOU) November 26, 2023
他のXユーザーからは「少年漫画でよくある、特殊なバトルフィールド?」「マリオとかロックマンが侵入したとき、ここで倒せるようにね」「『星のカービィ』で見たことある」など、漫画やゲーム作品を引き合いにしたリプライが多数寄せられていた。
なお、ポスト投稿主・鰐軍壮さんに写真の詳細を尋ねたところ、こちらは江ノ島電鉄の「長谷駅」で撮影したものと判明。
発見時の様子について、鰐軍壮さんは「誤侵入防止にしてはイカつすぎるビジュアルだな、ゲームでここに落ちたら一発でゲームオーバーになりそうだな、と思いました」と振り返っている。
そこで今回は、話題の設備の詳細について「江ノ島電鉄株式会社」に詳しい話を聞いてみることに。その結果、「鎌倉市ならでは」の事情が明らかになったのだ。
■「この見た目」が重要だった
トゲ状の物体の詳細について、江ノ島電鉄の担当者は「線路内に立ち入らないために設置されているものです。列車が安全に運行ができるようにしております」と、説明する。
「事情としては理解できるのだが、それにしても殺意が高すぎるのでは…」と思わずツッコミかけたが、担当者は「鎌倉市内は公道も狭いため、踏切との識別の役割も果たしております」とも補足していた。
見た目だけでは「殺意の高いトラップ」としか映らないが、実際はその逆。その正体は、利用者や通行人の守り神だったのだ。市内の環境や事情を考慮した結果、視覚的に分かりやすい形状が求められたのだろう。
今回の投稿を受け、こちらの設備に興味を持った…という人も少なくないと思うが、付近を通行時は決して立ち入ったりしないよう要注意。軽率な行動が大きな事故に繋がるケースも、十分考えられるのだ。
■執筆者プロフィール
秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)