銀行口座から70万円が突然消失した男性 「サイバー攻撃のでっち上げ」と疑われる
銀行口座にサイバー攻撃を受け、70万円を失った男性。銀行に「自作自演」と疑われることに…。
銀行口座から数千ドルが送金されていると、連絡を受けた男性。身に覚えのない送金に危険を感じて口座を凍結したが、銀行からはでっち上げだと疑われていたという。『The Sun』がレポートしている。
■数千ドルが口座から消失
スンジットさんという男性が、今年2月に口座を持つスコシア銀行から連絡を受け、口座から3,000ドル(約42万円)の送金が行われたと告げられた。身に覚えのないことに、まるで心臓がお腹に落ちるほどの恐怖を感じたという。
さらにスンジットさんが対処する前に、またしても2,000ドル(約28万円)が何者かによって送金され、口座から消えた。スンジットさんはとりあえず口座を凍結させて、被害が拡大しないようにしたそうだ。
■ハッカーによるサイバー攻撃
ハッカーによるサイバー攻撃にあったと悟ったスンジットさんは、口座凍結前にパスワードの変更と新しいデビットカードの発行を行い、オンライン口座を解約したという。
口座の履歴には、計3回にわたってハッカーによる攻撃が記録されており、合計5,000ドル(約70万円)がなくなっていた。
スコシア銀行は詳しい調査を行うと約束するも、2週間たっても連絡は来なかった。しびれを切らしたスンジットさんは、直接支店へ足を運び、調査の進捗を確認することにしたという。
スンジットさんが地元支店で詐欺部門の担当者に会うと、この瞬間にも口座から送金されようとしていることを聞かされた。スンジットさんは銀行に補償を求めたが、それには応じないと要望をはね返されたという。
■銀行はでっち上げの疑い
スンジットさんが調査の内容を教えてもらうよう要求したところ、口座にアクセスできるのは本人のみで、内容開示に応じられないなどと説明されたそうだ。つまり銀行側は、スンジットさんがでっち上げた詐欺なのではないかと疑っていたのだ。
CBC British ColumbiaのチャンネルGo Publicの取材で、スンジットさんは「銀行は私を責めようとしていました」と証言している。この取材の後、スコシア銀行の広報担当者により「同行は直ちに行動を起こし、徹底的な調査を行った」と声明が発表され、半年後に銀行から返金の申し出があったそうだ。
セキュリティ専門家はGo Publicに、「ハッカーは感染したコンピュータを乗っ取るため、なりすましの犯行ができる」と話す。そのためどこからでも被害者のIPアドレスを装うことができ、銀行口座へのアクセスは容易だと説明している。
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(取材・文/Sirabee 編集部・本間才子)