オリックス新入団選手に期待の中嶋聡監督 「合同自主トレまでに絶対に怪我をしないように」【週刊バファローズ】
ドラフト会議で12名の選手を獲得したオリックス・バファローズ。中嶋聡監督は「うちのスカウトは有能で素晴らしい」と称え、ルーキーたちの今後の活躍に期待する様子を見せた。
今年のドラフト会議でオリックスは支配下7名、育成5名の計12選手を獲得した。支配下では、1位から4位までが高校生、5位から7位が社会人を指名しており、育成も含めて大学の選手は指名しないという異例のドラフトとなった。
■「素晴らしい選手がたくさん」
4連覇を狙う来季のチームは、エースの山本由伸がメジャーに挑戦、山崎福也がFAで北海道日本ハムに移籍したため、投手陣の穴埋めが必要となって来るが、支配下はピッチャーが5人、捕手が1人、野手が1人という編成になっており、上位に高校生を4人連続で獲得したのは、強いチームだからこそ育成に力を入れられる証と言ってもいい。
その反面、下位は即戦力が見込める社会人で固めているところは抜かりがない。
新入団の選手たちと初対面した中嶋聡監督は「新人選手の12名の皆さん、入団おめでとうございます。そして、この才能あふれる選手をこのチームに集めてくださったスカウトの皆さん、本当にありがとうございます。毎年ですが、素晴らしい選手がたくさん来ていまして、本当にうちのスカウトは有能で素晴らしいと思っています」と新人選手を歓迎するとともに、編成部のスカウト陣を労った。
オリックスは2014年から、加藤康幸編成部長(当時)が編成改革に着手して、ドラフトの体制を整備。2014年は山崎福、2015年は吉田正尚、2016年は山岡泰輔をそれぞれ1位指名している。2016年を最後に加藤氏が退団した後もオリックスのドラフトが当たり続けているのは、この編成改革が根幹にあるのだ。
■合同自主トレに向け“忠告”も
指揮官は「プロ野球の世界は本当に厳しい世界です。今年は12名入ってきましたが、同じくらい辞めていく選手もいます」と続けると「私たちのチームはリーグ3連覇をしています。そのレギュラー陣は本当に高い壁になると思います。あまり高くない壁もいるか(笑)。ここにいる皆さんはその壁を乗り越えてくれる選手達だと思っています」と笑いを交えながら声をかける。
「新人の頃の気持ちを思い出せとか、忘れるなとか言いますけども、忘れるものです。でも、感謝の気持ちだけは本当に忘れないでください。いろんな方にお世話になったこと、それだけは忘れずに人として大きく育ってほしいと思います」と、感謝の気持ちを忘れずにプロの道を歩んで欲しいと述べている。
新入団選手は来年1月上旬に入寮、その翌日または数日後には合同自主トレを控えており、最後に中嶋監督は「それまでに絶対に怪我をしないようにお願いします。映像では何回も見ましたが、目の前で皆さんがプレーする姿を見るのを楽しみにしています」と、プロ入りまでの準備段階で怪我をすることだけは避けて欲しいと忠告した。
合同自主トレでは、来年2月に始まる春季キャンプでの、一、二軍の振り分けも見極められるだけに、どれだけの選手がルーキーイヤーから一軍で結果を残せるのか監督も楽しみにしているようだ。
■執筆者プロフィール
どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。
音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。
横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレスやスターダム、RIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。
2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾のドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。
・合わせて読みたい→オリックス、ドラフト1位の横山聖哉と仮契約 「球界を背負えるような選手になりたい」【週刊バファローズ】
(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田)