忘年会シーズン真っ盛り、一緒に飲んでいる人が急性アルコール中毒に… 意外と知らない“正しい対処”は
身近で急性アルコール中毒者が出た場合、落ち着いて行動できる? 内閣府政府広報室が正しい対処について伝えている。
内閣府政府広報室が15日、X(旧・ツイッター)の公式アカウントを更新。近くにいる人が急性アルコール中毒に陥った場合の正しい対処を呼びかけている。
■身近で急性アルコール中毒者が出たら…
12月半ば、新型コロナウイルスの5類移行後で初めての忘年会シーズンを迎え、社会人になって初めて飲み会に参加するという人もいるだろう。
飲み会では勧められることなどにもよっていつもよりお酒を飲む量が多くなりがちだが、注意したいのが急性アルコール中毒だ。
同アカウントは「もし一緒に飲んでいる人が急性アルコール中毒になったら? 急性アルコール中毒は、短時間に多量のお酒を飲むことにより血中アルコール濃度が急上昇して、脳に影響を与える状態をいいます。意識がない、呼吸がおかしい、そんな場合は以下の手順で対処しましょう」と正しい対処方法を伝えている。
■こんな場合は救急要請を
まず、「意識がない。ゆすっても、呼びかけても反応しない」「全身が冷えきっている」「呼吸がおかしい」「大量の血や、食べ物を吐いている」「倒れて口から泡を吹いている」といった場合は迷わずに救急要請。
このとき、必ずだれかが付き添い“呼吸をしているか”“脈があるか”をときどき確認するなど、1人にしないことが大切だ。
■横向きに寝かせて衣服はゆるめる
体勢については“おう吐したもので窒息しないように、横向きに寝かせる(回復体位)”こと。
下あごを前に出して気道を確保し、両肘を曲げて上側の手の甲を顔の下へ。さらに後ろへ倒れないように上側の膝を約90度曲げておく。
おう吐している場合は吐いたものをよく拭き取り、無理に吐かせるのはNG。ネクタイやベルトをしている場合は外すなど、衣服をゆるめて少しでも楽な状態にするのも大切なようだ。
■保温と水分補給も意識して
また、急性アルコール中毒になると体温が下がるため、上衣や毛布などをかけて保温を。意識がある場合は水やお茶、スポーツドリンクなどを飲ませるのが水分補給だけでなく血中アルコール濃度を下げるのに有効だという。
急性アルコール中毒という言葉は知っていても、こういった正しい対処法を把握しているという人は意外と少ないのではないだろうか。いざ近くの人が倒れた場合に落ち着いて対処できるように、頭に入れておくと安心だ。
また、お酒は節度を保って楽しむべきもの。飲める人は他人に無理強いをしないこと、飲めない人は断る勇気をもつことも大切だろう。