酔った警察官の車がバイクに突っ込み女性が死亡 「警察は公平に調査を」と遺族
40代の女性が運転するバイクに、酒に酔った警察官の車が衝突。警察官の血液からは、基準値を大きく超えるアルコールが検出された。
飲酒運転で事故を起こした後、激怒する目撃者らに襲われることを恐れ、車に閉じこもった警察官。その後に逮捕されるまでの経緯を、タイのメディア『Thaiger』などが伝えている。
■交通事故が発生
3日午後4時頃、タイ・カンチャナブリーで日本製のピックアップトラックを運転していた男(35)が、女性(48)が運転する青色のバイクに衝突。はね飛ばして即死させるという重大事故を起こした。
通報を受けた現地警察がただちに出動し、事故発生現場から約5メートル離れた場所に停まっているピックアップトラックを発見。中にいた男に声をかけたところ「警察官だ」と明かし、外に出なかった理由については「人が多く集まっている」「報復されるかと思い怖かった」などと説明した。
■公平な調査を望む遺族
男はかなり酒を飲んで酔っていたとみられ、血液からは基準値を大きく超えるアルコールが検出された。
現場に設置してある監視カメラの映像を確認した当局は、女性が一番左の車線でバイクを運転していたと発表。男は追い越し車線から女性のバイクに接近し、そのまま突っ込んではね飛ばしたと公表している。
亡くなった女性の娘は、事故を起こした警察官を当局がかばう可能性を危惧し、「公平な調査を望みます」とコメント。これを受け当局は「事故について調べるため調査委員会を発足しました」と発表し、公平かつ徹底的な調査を行うと約束している。
■過去にも類似事故
2021年5月、アメリカ・ニューメキシコ州で暮らす警察官の男が、非番だったことからカジノに訪れ飲酒。そのままハンドルを握り道路を逆走して事故を起こし、男性2人(50、21)を死亡させた。
警察官はしばらくは無罪を主張していたが、結局は有罪を認めた。弁護士は「起こったこと(事故)を否定していたわけではありません」「ただ本人は、全てを整理する時間を望んでいたのです」と説明した。警察官にはその後、禁固26年の実刑判決が言い渡された。
・合わせて読みたい→事故でピンチの男性に代わり警察官が出前を届ける 市民から称賛の声続々
(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)