「新語・流行語大賞」登壇者への“質問攻め” 司会・宮本隆治アナの本気に「ショーのようだった」
「新語・流行語大賞」の表彰式で、司会の宮本隆治による登壇者への矢継ぎ早の“質問攻め”が、「面接」「取り調べ」などと話題に。記者が見た会場の雰囲気は…。
今年を代表する言葉を選ぶ「『現代用語の基礎知識』選 2023ユーキャン新語・流行語大賞」の発表・表彰式が1日、都内で行われた。SNSなどでは、表彰式の司会を務めたフリーアナウンサー・宮本隆治が、登壇者を“質問攻め”にする様子も話題となっている。
■女子学生が登壇
表彰式には、トップテンに選ばれた言葉に関わった人が登壇することになっており、年間大賞を受賞した阪神タイガースのスローガン「アレ(A.R.E.)」では、岡田彰布監督が登壇して注目を集めた。
そんな中、「好きな人の些細な行動を見て気持ちが冷めてしまう現象」を意味する「蛙化現象」では、実際に蛙化現象を経験した若い女性の代表として、2人の大学生が登壇。飲食店で彼氏が店員に声をかけたものの、店員に声が届かなかった様子を見て冷めてしまった、といった体験談について語った。
■「新人研修みたい」「かわいそう」
すると、司会の宮本が、「それはいつだったんですか?」「今年の何月ぐらいでした?」「ボーイフレンドなんですね?」「どういうお店ですか?」「あなたは何を注文したかったんですか?」などと事細かに質問。
さらに「次の人がいるからそういう気持ちになっちゃったのでは?」「反省してる?」などと矢継ぎ早に問いかけた。
これに、X(旧・ツイッター)やネット配信のコメント欄では、ユーザーから「新人研修みたい(笑)」「面接かよ」「取り調べ(笑)」「尋問されてる」「司会にクソ詰めされてるのおもしろすぎ」とツッコミが。
一方で、「なんかかわいそう」「そんなに細かい話大事か」「何か怖い」「詮索するのやめてあげて」と登壇者に同情する声もみられた。
■選考委員は笑顔
会場で取材していた記者は、この一幕について「ひとつのショーのようだった」と話す。
他の出席者が大学教授や企業の広報担当者といった“話をするプロ”の中で、「蛙化現象」だけが一般の学生という異色の登壇者で、壇上でもかなり緊張気味に。
そのため、「もしも司会者とのキャッチボールがなかったら、記者陣も『なんやこれ…』と気まずい空気感に耐えられなかったと思いますが、そんな展開を、記者を代弁する形でうまく打破してくれたと思います」と振り返る。
出席していた選考委員らも笑顔でこの様子を見守っており、とくに杏林大学教授の金田一秀穂氏はニコニコと満面の笑みを浮かべて和んでいたという。
■「好感度高かった」
宮本は大学卒業後の1973年にNHKに入局。『NHK紅白歌合戦』など音楽番組の司会を中心に担当し、2007年にフリーに転身後も司会として活躍している。
普段は、時折ジョークを織り交ぜた知的で落ち着いた司会ぶりに定評がある宮本だが、表彰式での“質問攻め”に、記者は「緊張気味の登壇者を盛り上げる、会場を盛り上げるために、“本気出した”感じがして好感度高かったです」と語っている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・しばたけろこ)