花の98年組がまたひとり アンダースロー右腕・中川颯、地元横浜での再起に闘志「必要とされたところで投げるのが仕事」【DeNA】
1998年生まれの中川颯。横浜DeNAベイスターズに加入した新たな98年組戦士は、同級生たちとともに優勝を目指す。
■豊作の世代
オリックスから戦力外通告を受け、DeNAが獲得した中川颯は入団会見で「ベイスターズのユニフォームを着てプレーすることが幼い時からの夢」、「98年世代の選手もすごく多い」と口角を上げた。
チームには牧秀悟を筆頭とした1998年生まれが現時点で9名在籍。牧のほかにも入江大生、山本祐大、知野直人、石川達也と一軍で戦力となった選手に加え、吉野光樹、京山将弥、村川凪が名を連ねる一大勢力に、中川も加わることとなる。
さらに横浜市戸塚出身の中川は、横浜市都筑出身の石川達也とは「中学校のときからずっとライバルチームでしのぎを削った仲」で、2016年の神奈川大会予選では、当時桐光学園の中川が、当時横浜高校の石川から一時逆転の3ランを放った過去もある。入団が決定した際にも「決まったよと言ったとき、お互い嬉しい感じでした。お互い頑張ろうと声かけ合いました」とすぐに連絡する間柄。
チームメイトとなったが、同じピッチャー同士、切磋琢磨することで相乗効果も期待できそうだ。
■生粋のハマっ子でベイスターズファン
プロでは大阪に居を構えていたが、これからは地元横浜に腰を据える。「ベイスターズに加入していただくニュースが出たときも、周りの知り合いの方などが喜んでくれたりしていました。色んな人の支えがあって加入できた」と周囲も入団を歓迎ムード一色。
中でも「祖父がベイスターズファンなので、泣いて喜んでいたというのは聞いていました」と早くも“おじいちゃん孝行”も果たしたと笑顔。
スタジアムにも足を運び「応援のとき好きだったのは、種田選手が特徴があって好きでした」とスタンドでガニ股フォームをマネる“タネダンス”が自然と語られ「球場に来ていたのは三浦大輔監督のグローブの抽選があって、それ欲しさに行ってました」と“ガチファン”ではないとわからないエピソードを披露。ファンにとっても応援したくなる選手となることは間違いない。
目標は「優勝が1998年で、ぼくの生まれた年でもある。しっかり生まれた年以来の優勝に貢献できるように頑張りたいなと思います。必要とされたところで投げるのが仕事です」と言い切った“ハマのサブマリン“。
愛するチームのため、同級生たちとともに栄光を掴みに行く。
■執筆者プロフィール
萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。
23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。
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(写真・取材・文/Sirabee 編集部・萩原孝弘)