虐待受けた障害犬7匹がセラピードッグに 「許す力と勇気を伝えたい」と飼い主
人間に虐待され障害を抱えるも、愛犬家に引き取られた7匹の犬。今ではセラピードッグとして活躍し、多くの人々を癒やし励ましている。
残酷で無責任な人間のせいで悲惨な経験をした犬が、人々に勇気と元気を与える存在になった。大事に世話をする女性の取り組みについて、『CBS News』などアメリカのメディアが伝えている。
■犬を救う団体を設立した愛犬家
アメリカ・カリフォルニア州で暮らすデビー・パールさんは、昔から犬が好きだった。2005年には、犬を保護する活動を展開すべく非営利団体を立ち上げた。
そんなデビーさんが、約9年前に初めて障害犬を受け入れ飼い始めた。エディは脊椎損傷を負った状態で通りに捨てられていたというが、とにかく元気で明るい。そんなエディの世話に励むうち、デビーさんはより多くの障害犬を引き取りたいと思うようになった。
■7匹の障害犬
その後、「障害犬がいる」「飼いませんか」という連絡がたびたび来るようになり、デビーさんは計7匹の犬を受け入れた。
ジーク、ポップ、スピーディ、エディ、スティーヴィー、エリオット、そしてシドニー。どの犬も虐待を受けたせいで障害を抱えており、義足などが必要な犬もいる。しかし人間を許し明るく生きる7匹に、デビーさんはセラピードッグになる素質を見出した。
そこでデビーさんは、7匹を連れてさまざまな場所を訪問するようになった。一行が向かうのは、病院、学校、さらに障害者支援団体だ。
■女性が伝えたいメッセージ
「この7匹には、立ち直るパワーがある。特にエリオットはすごいと思うんです」と語るデビーさんによると、エリオットは人間に虐待され、4本の足を全て失ったのだという。今は義足を使っており、歩き方を学び直している最中でもある。
デビーさんは「エリオットは勇気、そして立ち直りがどのようなものであるか、全身で示しているんです」「とにかく生きてください。 だって、みなさんも素晴らしい人生を送り幸せになることができるのですから」とも述べ、虐待を乗り越え精一杯生きる犬の姿に何かを感じてほしいとしている。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)