BreakingDown、試合前から好戦的に“イキってた”ファイターたちは勝てたのか?
ブレイキングダウンの見どころでもある「場外戦」。果たして攻撃を仕掛けた側は有利か、不利か。試合結果を見比べてみる。
1分間最強を決める格闘技イベント「BreakingDown(ブレイキングダウン)」の10回目大会が23日、さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナで開催された。今回も壮絶KOあり、番狂わせありの結果となったが、前日会見や軽量で“イキっていた”選手たちは、果たして勝利を挙げられたのか。
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■「場外戦」も見どころに
ブレイキングダウンの特徴の一つが、試合前から展開される選手同士による激しい闘志のぶつかり合い。
出場選手は毎回、地下格闘技の元選手、アウトロー、喧嘩自慢、元暴走族など“ヤンチャ”な武闘派が集結しており、オーディション、前日計量、前日会見では罵り合いはもちろん、会場騒然となる取っ組み合いが頻発。試合前から流血沙汰が発生するなど、筋書き無しの場外戦が繰り広げられてきた。
■強烈な張り手見舞ったレオ
闘争本能が抑えられず、手が出てしまうイキった行為にも見えるが、中には対戦相手のメンタルを揺さぶるため挑発行為として使うケースもある。少々荒っぽい戦略ではあるが、試合前に対戦相手を急襲した選手たちの試合結果はどうだったのか。
まずは、第1試合に登場した“叛逆の悪童”レオ。計量時、対戦相手・せーやと向き合うと、突然強力な張り手を3発連続でお見舞いし、その後の会見では「練習なんていらんねん。殺したるわ。カス」と口撃。終始せーやは大人の対応を見せていたが、試合では勢いそのままに手数と技術に優ったレオがせーやからダウンを奪い、5-0の判定勝ちを収めている。
■相手を翻弄した村田将一
続いて3試合目に登場した“最強喧嘩師”村田将一。会見では対戦相手のシェンロンに向かって「お前なんて楽勝だよ、口だけ野郎。今やってやろうか!? かかってこい」という一言を放ち、それをきっかけに取っ組み合いが開始。前蹴りや膝蹴りの応酬が繰り広げられ、シェンロンの怒りは頂点に達していた。
試合では開始2秒、強烈な右フックを食らったシェンロンがダウン。どうにか立ち上がるものの、5秒後再び右フックをモロに決まり、村田のKO勝ちとなった。
■サングラス破壊後、激闘に…
第5試合、トニーと対峙した“喧嘩ニキ”井上力斗も会見時に騒動を起こした。お互いの罵り合いから取っ組み合いに発展し、井上がトニーのサングラスを床に叩きつけ破壊。トニーが壊れたサングラスを気にしている間に井上の掌底がヒットし、トニーは最後まで怒りを露わにしていた。
試合では井上がパワーで圧倒し、効果的に左右のパンチと右ローキックを決めていく。トニーも果敢に反撃し、何発かパンチをヒットさせるも5-0の判定で井上が勝利。
■森は戦略実らず…
第6試合、福井悠太と対戦した“自称・最強ニート”森は、公開計量時に仕掛けた。計量後のフェイスtoフェイスの撮影時、森が福井の眼前にジャブを放ち、その後左の前蹴りを放つ。激高した福井が反撃しようとするも、警備スタッフ2名に両脇を抱えられ制止。森は不敵な笑みを浮かべていた。
試合では序盤、福井が放った強烈フックで森がダウン。わずか7秒という衝撃KO負けとなった。
前半戦を振り返っただけでも、試合前の場外乱闘を仕掛けた4人中3人が最終的に勝利を収めている。
トラッシュトーク(挑発)と取っ組み合いによる牽制──。この駆け引きにおいても、先制したほうが試合を有利に運べているのかも…。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)