強盗が殺害された農家でライブ配信したYouTuberに警告 家主が侵入者を狙う…?
農家に強盗に押し入った男が、殺害された90年代の事件。加害者となった家主は、刑期を終えて「次の侵入者を狙っているかもしれない」と話題になっている。
1999年に農家へ強盗に入った青年が、家主によって銃殺。当時は正当防衛か殺人かで物議を醸し、事件の尋問シーンがドラマ化されるほど話題となった。
『The Sun』によると今年10月、あるYouTuberが廃墟になったその農家でライブ配信したことで、話題が再燃した。
■農家で強盗事件が発生
1999年、トニー・マーティンが所有する農家に、2人組が強盗に入った。マーティンがショットガンで撃ったため、強盗のうちブレンドン(当時29)は一命を取りとめたものの、フレッド(当時16)は死亡した。
事件当時、マーティンは銃器所持証明書の未登録や発砲前の警告がなかったとして、殺人未遂の罪で起訴された。そして2000年には、殺人罪で終身刑を言い渡された。
しかし2001年の上告で、妄想性パーソナリティ障害の悪化を理由に、過失致死傷として懲役5年に減刑されている。刑務所に入ったが、2003年に釈放された。
■尋問の様子がテレビドラマ化
この事件は、一般の見解も正当防衛と殺人の2極に分かれたことで話題になり、2018年にはドラマにもなった。
このドラマ『The Interrogation of Tony Martin(トニー・マーティンの尋問)』は、マーティンが逮捕された後の3日間にわたる尋問の様子が描かれている。
台本は警察資料を基に構成されており、マーティンや警察官のセリフは当人らの言葉がそのまま起用されているという。またマーティンを演じた俳優のスティーヴ・ペンバートンは、「現存の人物を演じる責任を感じたが、セリフに忠実に表現した」とテレビ番組で告白していた。
■ライブ配信したYouTuberに警告
『The Sun』によると、マーティンは2003年に釈放されてから農家の近くには住んでいるものの、事件現場となった家には戻っていないらしい。そんな中、あるYouTuberがすっかり廃墟化したマーティンの農家に入り、ライブ配信したというのだ。
YouTuberらは荒れ果てた家屋内を徘徊し、マーティンが刑務所内で受け取ったとみられる手紙などを撮影していたとみられている。
この配信を見ていた視聴者から警察に通報が入ったが、広報担当者は「刑事犯罪は確認されていません。不法侵入は民事問題です」と対応した。
一方、マーティンの広報を担当する人物はこの件に関し、「彼らに不法侵入の権利はない。以前と同じことが起こり得る」と警告したという。
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(取材・文/Sirabee 編集部・本間才子)