ハンマーで顔を叩く骨格矯正がTikTokの新トレンド 「危険すぎる」と医師が警鐘
TikTokで、ハンマーを使い骨格を矯正する「Bone Smashing」が美容系のトレンドに。しかし医師がその危険性を解説し、注意を促した。
次から次へと新たな流行が誕生し、話題となるTikTok。海外で流行っているトレンドが今、良くも悪くも世間の注目を集めているようだ。アメリカの『NEW YORK POST』やイギリスの『Daily Mail』が報じている。
■まさかの鈍器で骨格矯正
今、海外の若者を中心に「bonesmashing」というハッシュタグが流行っている。顔面をハンマーや瓶といった鈍器で叩くと骨の位置が動き骨格が整い、理想の顔に近付けるという動画だ。
特に鼻、アゴ周辺、頬骨は「よりシャープに見せたい」「小顔になりたい」と、注目されているパーツだという。
■発祥はドイツ人外科医の理論
このトレンドの起源は、19世紀のドイツ人解剖学者で外科医のジュリアス・ヴォルフによって考えられた理論だと言われている。
「骨は再構築できるため、損傷した部分は新しいものに変化し続ける。骨に力や物理的ストレスを与えると、より強く太い骨になる」と主張したのだ。
これを一部のインフルエンサーが「骨格矯正」と捉え、「Bone Smashing」を編み出してTikTokで流行らせたのだった。
■「骨格は遺伝」と医師はキッパリ
ところが、カリフォルニア州サンフランシスコで形成外科医をしているプレム・トリパティ医師は、「正直、こんな解説をする日が来るとは思ってもいませんでした」と呆れ顔だ。
骨格は遺伝による部分が大きく、「変えたければ専門医に診てもらうしかない。鈍器で叩くなど、かなりの危険行為です」と強く指摘している。
不自然な強い刺激を体に加え続けると、アザや骨折のほか組織の慢性的な炎症が皮膚に変化をもたらし、思わぬ病気の発生につながることもある。
■美意識が高いZ世代
トリパティ医師は「最悪の場合、顔面にゆがみが生じたり、神経を損傷するといった事態も発生するでしょう」と話し、世間に向け警鐘を鳴らしている。
近年、美容整形手術を受ける男性が増加したと言われており、特にZ世代の整形ブームは史上最高値を記録。米国形成外科学会の報告によると、30歳未満の顧客からの予約が以前の1.75倍に。2020年には、26万人以上の男性がボトックス注射を体験したという。
■小顔の目指し方に医師が警告
@drpremtripathi #greenscreen #greenscreenvideo Thank you @jcthecatalyst for making me aware of this trend. I cant’t believe this is real. Or is this a joke? #bonesmashing #malunion #drpremtripathi
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)