一見何の問題もない間取り… じつは失敗かもしれない「キッチンの盲点」を一級建築士が紹介
注文住宅で対面型キッチンを選んだ際に陥りがちな「思わぬ落とし穴」を、一級建築士YouTuberの印南和行氏が紹介。どうしても対面型にしたい場合のアドバイスも。
一級建築士でYouTuberの印南和行氏が、自身の公式YouTubeチャンネル『YouTube不動産』にて、注文住宅を建てる際のキッチンの思わぬ“盲点”について紹介している。
■対面型キッチンに必要な広さ
好きな間取りを選べる注文住宅では、ダイニングに面した対面型キッチンを選ぶ人も多い。
印南氏によると、一般的に対面型キッチンにする場合には背面に食器棚や冷蔵庫などを置くことを考え、幅3メートル、奥行き2メートル、4帖程度のスペースが必要とされる。
■思わぬ“落とし穴”も
16帖のLDKでリビングをできるだけ広く取ろうと考えた場合として、キッチンの背後にカップボードなどを置かず、奥行きを1.5メートルまで狭くした間取りを紹介。図面上は一見、広々としたLDKで何の問題もないように見えるが、印南氏は「大失敗」だと指摘する。
食器棚はダイニングに置くこともできるが、冷蔵庫はどうしてもキッチン内に置かなければならない。しかしこの図面のケースでは、冷蔵庫の奥行きを考えていなかったことから通路が狭くなり、調理の際に食器棚と行き来するたびに不便に感じてしまうという。
■リビングを広くしたい場合は…
そこで、リビングスペースを広くしたい場合には、対面型ではなく壁付け型のキッチンにするという選択肢も。
どうしても対面型キッチンにしつつリビングを広く取りたい場合には、「18帖以上にするか、ダイニングスペースをなくして、食事が無理なくできる高さのテーブルとソファがセットになった、ダイニングソファを取り入れるという手段もあります」とアドバイスしている。