トイレを「あの場所」の近くに設置しないほうがいい理由 一級建築士が明かす“最悪の間取り”
注文住宅を建てる際に気を付けたい“最悪の間取り”について一級建築士YouTuberの印南和行氏が解説。一生住むからこそ後悔しないために、トイレを設置するうえで注意したいのは…。
一級建築士でYouTuberの印南和行氏が、公式YouTubeチャンネル『YouTube不動産』にて、注文住宅を建てる際の、トイレにまつわる“最悪の間取り”について解説している。
■おしゃれな間取りの落とし穴
間取りや設備を自由に選べる注文住宅は、おしゃれな大空間の吹き抜けやアイランドキッチンなど、憧れの間取りにする人も多い。
動画では、印南氏が「一級建築士が絶対に選ばない最悪の間取り」として、一見おしゃれな設備や間取りが、実際に住んでみると騒音がうるさかったり、不便に感じたりするといった欠点や落とし穴について解説。
■玄関から見える位置はNG?
以前の住宅では、玄関近くにトイレを配置するような間取りは避けられていたが、近年は廊下を省く間取りが採用されることも多く、玄関ホールにトイレを設置するケースも増えているという。
しかし印南氏は、「玄関ホールの正面にトイレを配置するのは避けたほうが良いように思います」と述べる。その理由について、「扉を開けたときに、玄関からトイレの中が見える配置は、来客者にとってあまり気分の良いものではありません」「来客中は音が気になってトイレを使用できないということもあります」と説明。
そのため、「トイレの出入り自体が、玄関側からは見えないようにするのがベストでしょう」とした。
■脱衣所にトイレを設置するのは…
また、水回りをコンパクトにまとめるため、脱衣所の中にトイレを設置するパターンもあるが、家族の誰かが入浴している間は、トイレを使用しにくくなる。
印南氏は、「洗面脱衣所に隣接していても、外側に開き戸を設置したほうが使い勝手は良くなるでしょう」と解説する。
廊下を省いた間取りの場合には、LDKに水回りが隣接することが多くなるが、リビング内にトイレがあると音やニオイのほか、近くに人がいることが気になって使いづらくなる。
トイレの扉がダイレクトにリビングに面するなど、「開けたときに目が合うような間取りは避けたほうが良いでしょう。調理や食事をしているときはなおさらです」と話す。
トイレがLDKに隣接する場合には、扉の前に収納棚を設置するなど、開けたときに直接見えないような配置にしたり、引き戸よりも気密性が高く防音性のある開き戸にしたりするとよいという。
■「後悔ポイントのない住宅に」の声
印南氏の解説に、コメント欄では「家は見た目よりも生活に合った設計になっているかだと思います」「後悔ポイントのない住宅にできたらいいなあ」といった声が。
中には、「細長い土地なので間取りに制限がありますが、反対に制限があることで配置が決まりやすく話がとんとん進んでよかったです」という人も見受けられた。