31歳でギネス世界記録登録の世界最高齢犬 大往生に称賛と哀悼の声相次ぐ
今年2月にギネス世界記録を更新した長寿犬が、惜しまれながら天国へと旅立った。31歳という驚きの年齢だった。
大きさによっても異なるが、犬の平均寿命はだいたい10~15歳前後と言われており、飼い主は「1歳でも長く生きてほしい」と願うものだろう。
このたびギネス世界記録にも登録され話題を呼んだ犬が、31歳で死亡した。アメリカの『NEW YORK POST』や『People』が報じている。
■2月にはギネス世界記録を更新
ラフェイロ・ド・アレンティジョ種の「ボビ」は、今年2月に「世界最高齢の犬」としてギネス世界記録を更新し、5月には31歳の誕生日を迎えていた。
犬の平均寿命を大幅に超える生命力で世間の人々を驚かせたボビだが、10月21日にポルトガルのコンケイロスという村の自宅で亡くなったという。
この訃報は動物病院のカレン・ベッカー医師により、Facebookを通じて「ボビを愛した人々にとっては、11,478日間でもまだ足りない。もっと生きていてほしかったに違いありません」と報告された。
■不要の子犬は山へ…
ボビは1992年5月11日、4匹のきょうだいとともに誕生した。飼い主のレオネル・コスタさん(38)の両親が飼っていた母犬が出産するも、すでに複数の動物がいたため一家は困惑したという。
当時、不要だと判断された子犬は、山に埋められるのが普通だった。レオネルさんの両親も子犬4匹をカゴに入れて連れ出したが、道中でボビを落としたことに気が付かなかったそうだ。
■運良く道端に落ちる
道端にポツンと取り残されているボビを発見したレオネルさんら兄弟は、両親に内緒でボビを飼育することに。やがてその存在は両親にも知られ、一家はボビを世話することになった。
ボビの長寿の秘訣を「良い栄養と自然との触れ合い、自由に生活させることや定期的な獣医による検診、そして愛情」だと明かしているレオネルさん。ボビをリードにつないだことは一度もなく、常に好きな場所へ行けるようにしているという。
■食事は人間と同じもの
驚くべきはボビの食事の内容だ。なんとレオネルさんは、ドッグフードではなく人間と同じ食事を与えていた。食事を水に浸し、調味料を落とすことは忘れなかったという。
また、長寿体質は遺伝子にも関係している。ボビの母親は18歳、親戚にあたる犬も22歳までそれぞれ長生きしたという。
レオネルさんはボビが31歳の誕生日を迎えた際、「30年以上経った今も、こうして一緒にいられて幸せです。ボビの強い生命力に感謝しています」と喜びを明かしていた。
■31歳まで驚きの生命力を見せた犬
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)