NYの下水道に住む1.5メートルの巨大ワニ? 都市伝説が実物大の銅像に
神話のように語られてきた「下水道のワニ」が銅像化された。その存在の真偽は定かではないが、長年人々に親しまれている。
アメリカ・ニューヨークの公園に、ワニの銅像が設置された。「下水道の伝説のワニ」として、地元では長年親しまれている存在だという。『NY Times』や『UPI』が伝えている。
■実物大の銅像
ユニオン・スクエア・パークに新たに設置された銅像は、スウェーデン人アーティストのアレクサンダー・クリングスポールさんが手掛けたもの。「ニューヨークの下水道に住むワニ」という都市伝説へのオマージュとして作られた。
この銅像制作は、パンデミックのプロジェクトとして始まった。マンホールの蓋の上に実物大のワニが乗っており、公園のレクリエーション局と、非営利経済開発団体であるユニオン・スクエア・パートナーシップの承認を得て設置されたという。
クリングスポールさんは、もちろん「下水道に住むワニ」と遭遇した実体験はない。「ワニは動物園でしか見たことがない」と語ったあとで、「メキシコでワニと泳いだことがあった」と付け加えた。
■下水道ワニの伝説
ニューヨークの歴史家であるマイケル・ミッシオーネは、この「ワニ伝説」を後押しした人物として知られている。
1935年、イースト・ハーレムに住むティーンエイジャーが「マンホールの下に1.5メートルのワニを投げ入れた日」という逸話を記念して、ミッシオーネが2月9日を「下水道のワニの日」として祝い、現在まで語り継がれてきた。
このワニが実在していたとしたら、フロリダから土産物として持ち帰られたか、小さい頃に郵便で送られたのではないかと推測されている。「船から逃げ出し、下水道に入り込んだ」という証言もある。
■NYで生きるのは困難
実はニューヨークでは、下水道以外でワニが目撃されることがあった。 今年2月、ブルックリンのプロスペクト・パークの湖からワニが引き揚げられ、その後にブロンクス動物園で手厚い治療を受けたが、4月に死亡したという。
科学者が「ワニは汚泥や暗闇、ニューヨークの冬の寒さでは育たないだろう」と言っているように、実際に生き残るのは難しいようだ。
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)