スコットランドの「世界最古の郵便局」を引き継いだ夫妻 不思議な縁が話題に
航空業界で働く男が縁あって遠方にある郵便局の局長に転職した。311年続く世界最古の郵便局だという。
ある夫婦が「世界最古の郵便局」を運営するために、フロリダからスコットランドに移住した。航空業界から郵便局の経営へ、全くの異業種へ転職した理由を『Sky News』と『BBC News』が伝えている。
■世界で最も古い郵便局
アメリカ・フロリダ州に住むバリー・フォードさんとメアリーさん夫妻は、スコットランドのダンフリーズ・アンド・ガロウェイ州にあるサンクハー郵便局の事業を引き継いだ。
サンクハー郵便局は1712年に開局し、311年間営業を続けてきた「世界最古の郵便局」として知られている。
イギリス出身のフォード夫妻は、20年間にわたりアメリカのフロリダ州に移り住み働いていた。航空機の機体を洗浄する会社を経営していたが、イギリスに住む高齢の母親が健康を害していたため、帰国して別の仕事をしたいと考えていたそうだ。
■一度は断られた
サンクハー郵便局は2015年から地元のアラム夫妻が運営していたが、2019年に売りに出すことを決め、新たなオーナーを4年間探していた。
フォード夫妻は、郵便局が売りに出された際に興味をもち交渉したが、一度は決裂。しかし局長のアラム・マンズールさんが2022年11月に他界し、妻のナズラさんが郵便局を手放すことを決めたため、二度目の交渉でこの事業を購入するに至った。
■郵便局に運命を感じた
全くの異業種への転職の決め手として、フォード夫妻とサンクハー郵便局を結びつける理由がいくつかあったようだ。
バリーさんは「自分でも世界最古の郵便局の局長になるとは驚きました。じつは子供のころ私は熱心な切手収集家だったんです」「それにメアリーの先祖が近くのムアカーク近郊出身であることを知り、強い運命を感じたんです」と明かした。
サンクハール郵便局の購入が決定したとき、すでにフォード夫妻の母親は他界した後だったそうだが、バリーさんは「夫婦でこの地域に奉仕できることにとても興奮し、身の引き締まる思いです。この郵便局の17代目局長になれたことを誇りに思います」と語った。
■ギネスに認定された名所
サンクハー郵便局は「世界最古の郵便局」としてギネス世界記録に認定されており、イギリス国内だけでなく世界中から郵便・切手愛好家が訪れる人気のスポットとなっている。
「世界最古の郵便局」と記された特別なハンドスタンプを押してもらうために、訪れる人も多いそうだ。
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)