ジャニーズ問題を機に”能年玲奈”復活へ前進すべき理由 SMAPが拓く新時代

混乱するジャニーズ会見から見いだせる過去と未来の物語。忖度・圧力問題の克服の難しさと解決の一手。

■圧力・忖度構造と打ち克つ力

島国・日本の同質性の強さの問題も大きく、同質性の裏で、爪弾きにされれば助けてもらえないという文化的な特徴もある。

人気がなくなったことと「干された」 ことの区別は簡単ではない。会見で井ノ原快彦は、その点をよく認識できていた。

それにしても『新しい地図』のメンバーが全くTV番組に出なくなるのは明らかにおかしいわけで、圧力・忖度構造を克服する力とSNSを含めたしっかりとした環境が彼らにあったことが決定的だったのだ。


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■騒動の目標ビジョンを持つ

なんとかジャニーズの権力・圧力問題を焦点化できたのかもしれないが、結局のところフェアな芸能界の追求自体は難しい問題でもあるだろう。

また太田光も言及したように圧力・忖度構造を考えると、ジャニーズだけの問題になっている理由がよくわからなくなり、ゆえに騒動の目標がよくわからない事態となるのだ。その点に関しては、NGT48の暴行事件と似た点もある。


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■能年玲奈の復活へ

少なくとも芸能界の権力・圧力問題を焦点化しようというならば、レプロエンタテインメントなども同席させて、のんこと能年玲奈の復活を認めさせられれば、より芸能界の明るい兆しとなるのではないだろうか。

のんも明らかに不自然にTVに出られなくなった女優であることは、CM企業や映画界が証明しているだろう。もちろん、被害者救済の曖昧化を意味することのないように。

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(文/メディア評論家・宮室 信洋

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