「冷水セラピー」参加の女性が頭痛訴え死亡 水かけられて倒れ込み…
心臓に問題を抱えた女性が川に入り、「頭が痛い」と訴え亡くなった。専門家は「こういうセラピーには規制が必要」と話している。
ストレス軽減などに効果的とされるセラピーに、友人たちと参加した30代の女性が死亡した。当日の様子や専門家の見解を、『The Sun』『The Guardian』などイギリスのメディアが伝えている。
■セラピーに参加した30代女性
2022年4月25日、3児の母だったケリー・プールさん(39)が、イギリス・ダービーシャーにある川へ。人気セレブたちが参加したことでも知られる「冷水セラピー」を受けるのが目的だった。
「メンタルヘルス改善・ストレス解消・免疫力アップにつながる」。そんな運営会社の宣伝を信じていたケリーさんは友人2名と水着に着替え、他の参加者たちと一緒に震えながら川の中へ入った。
ケリーさんは上機嫌で楽しそうに笑っていたというが、しばらくすると突然の体調悪化に気づいて戸惑ったそうだ。
■頭痛を訴え意識不明に
「頭が痛い」と言い出したケリーさんに、運営者は「なら顔に冷たい水をかけてみなさい」とアドバイス。運営者本人も手で水をすくい、後頭部に浴びせた。
しかしその後、ケリーさんは水に浸かったまま前方に倒れ込み意識不明に。運営者はすぐに蘇生を試みたが、状態は良くならなかった。
ケリーさんは救急車で病院に搬送されたが、ほどなくして死亡が確認された。検視の結果、死因は「心臓突然死」と判明。左室肥大が要因になったことも明らかになった。
■専門家の見解
専門家たちは、冷水が心停止の一因になった可能性を示唆。ケリーさんが患っていた心臓病についても説明し、こうしたセラピーやアクティビティには十分な規制が必要であると強調している。
体が急激に冷えると血圧が急上昇することから、不整脈や脳卒中といった深刻なトラブルに見舞われる可能性がある。
それを知る冷水セラピーの運営者は、ケリーさんを含む参加者に「体調に問題はないですか」と事前に質問してあったというが、心臓の状態悪化に気づいていなかったケリーさんは、冷水に浸かり命を落としてしまった。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)