減量外科手術後に臓器不全に陥った4児の母が死亡 「餓死したようなもの」と夫は悲嘆
外国で減量外科手術を受けた女性が栄養失調になり、歯も髪もボロボロに。多臓器不全になり、術後18ヶ月で命を落としてしまった。
「スリムになりたい」と考えた女性がトルコで減量外科手術を受けたが、その後に体調を崩し死亡した。亡くなるまでの経緯と遺族のコメントを、『The Irish Sun』など海外のメディアが伝えている。
■減量外科手術後に死亡
北アイルランド・デリーで暮らしていた4児の母であるシャノン・ミーナン・ブラウズさん(32)が、2022年2月にトルコを訪問。胃の一部を切除する減量外科手術を受けて帰国し、スリムな体型になることを楽しみにしていた。
しかし、シャノンさんの体調は急激に悪化。食事をするたびに「気持ちが悪い」と言うようになり、薬を飲むことさえできなくなった。
食事ができなくなったシャノンさんは栄養失調になり、ついには複数の臓器が機能不全に陥った。肝臓の移植手術を受けることを勧められ本人もそれを望んだが、結局は体力が弱り集中治療室に入ることに。
その後も状態は良くならず、今年8月25日に息を引き取った。
■「リスクを知って」と語る遺族
シャノンさんのきょうだいは「(減量外科手術を受けて)実際に良い結果が得られる人もいるのでしょう」「でもシャノンはその逆の結果しか得られませんでした」と述べ、悔しさをにじませた。
「このような手術はギャンブルのようなもの」「うまくいくとは限りません」とも話し、リスクを理解するよう呼びかけている。
■悲しみに暮れる夫
シャノンさんの夫であるドンさんもメディアの取材に応じ、「(僕の妻は)餓死したようなものです」とコメント。「カップ麺の水分を摂取するのが精一杯でした」と明かした。
また「嘔吐を繰り返したせいで歯が溶けたんです、胃酸のせいですよ」「妻は疲れ果ててボロボロでした」「髪も抜けてしまったんです」とシャノンさんの凄惨な様子を振り返った。
どのような手術であっても、「絶対に安全」とは言い切れない。特に海外に渡り手術を受けたいと考えている人はリスクを十分理解し、病院についてもしっかり調べて慎重に決める必要がある。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)