著名な学者が動物虐待で逮捕 グロテスクな犯行内容に裁判所が異例の対応
犬に「異常な関心」を抱いていた学者が逮捕。社会への影響を考慮し実名が伏せられていた事件の全貌が、裁判で明らかになった。
ワニ研究家として世界的に有名な動物学者のアダム・ブリットンが、数十件に及ぶ動物の虐待や拷問、獣姦、殺害の罪を認めた。
そのあまりに凄惨で生々しい内容に、裁判所では警備員たちに退廷を認める異例の措置が取られたという。『ABC News』『New York Post』などの海外メディアが報じている。
■有名なワニ研究者が逮捕
オーストラリアの動物学者で、数十年にわたるワニの研究で国際的な地位と名声を築いてきたアダム・ロバート・コーデン・ブリットンは、動物虐待などの罪で2022年に逮捕されている。
捜査にあたった警察は、事件が多くの人にショックを与えて公正な裁判に影響すると判断し、彼の名前を伏せた。しかし最高裁判所で審理が行われたことに伴い、制限が解除されていた。
■60件の罪に問われる
ブリットンは動物虐待や獣姦、児童虐待資料の保持・アクセス・送信に関連した60の罪に問われている。
昨年、ノーザンテリトリー警察とオーストラリア連邦警察による共同捜査中に、動物虐待に関する多数のビデオが発見されたことが彼の逮捕に繋がった。
また彼のラップトップからは15の児童虐待に関する資料15点がみつかり、動物虐待に使用されたと見られるカメラやHDD、武器、大人のおもちゃなど44点が押収されたという。
■引き取った犬を次々と…
裁判によると、ブリットンが動物、特に犬に対して「サディスティックな性的関心」を持っており、「意図的かつ計画的な」行為によって、少なくとも39頭の動物が意図的に殺されたという。
彼は新しい犬を調達するため「Gumtree」という取引サイトを利用し、仕事の都合でやむなくペットを手放すことになった飼い主との関係を築いていた。
犬を引き取った後も犯行が露見しないよう殺す前に写真を撮り、飼い主には嘘の話を伝えたり、生前の写真を送ったりしていたそうだ。
■警備員らに退廷を認める
あまりにも凄惨な内容から、裁判では異例のことながら、マイケル・グラント首席判事が傍聴人や警備員に対して、法定からの退席を免除した。
判事は「この犯罪はグロテスクな残虐行為としか言いようがなく、詳細にさらされた人はショックやその他の有害な心理的反応を引き起こす可能性がある」と述べたそうだ。
またABC Newsなどのメディアも、事件の生々しい性質のため、犯行についての詳細を説明する量を制限したと発表している。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)