「手の込んだデマ」と言われた金塊を23年間探し求める男 発見まであと一歩に迫る
カナダの荒野で23年間にわたり金塊を探してきた男が、「数十億ドル相当」の財宝に近づきつつある。
カナダで23年間にわたり金塊を探してきた男が、先住民が隠したとされる宝の手がかりを発見した。ドキュメンタリー番組で真相が明かされるという。イギリスの『The Sun』や『Daily Star』が伝えている。
■先住民の金塊を求めて
アダム・パーマーさん(43)は過去23年間、カナダのブリティッシュ・コロンビア州の荒野で失われた金塊を探してきた。
言い伝えによると、スルマックと呼ばれる先住民が、カナダの都市ニュー・ウェストミンスターの集落の鉱山に金を隠したとされる。しかし、その場所を明かすことはなかった。
スルマックは1891年に殺人罪で絞首刑に処され、死ぬ間際に「私が死ねば金鉱も死ぬ」という言葉を残したという。
過去にも金塊を求め多くの人々が探索したが、存在を証明するものは何もなく、もはや「架空の存在」と言われていた。
■手がかりを発見か?
パーマーさんは近年、ブリティッシュコロンビア州のピット湖の北側一帯を探索してきたが、ついに鉱山の手がかりを見つけたという。
「ピット・レイクの北にある山には、数十億ドル相当の金塊があると言われています。昨年見つけた古い鉱山は地滑りで崩れていたのですが、私たちが掘り当てたのです」と語っている。
長い探索の中で、採掘道具の入った古い探鉱者の小屋や、数百年前の絵文字が壁に描かれた古代の洞窟を見つけたそうだ。
■幻の場所と一致
20世紀初頭の新聞報道では、1901年に探鉱者が鉱山を発見したとされている。その人物は1915年に地元紙に宛てた手紙の中で、「クルミほどの大きさの金塊を見つけ、テント型の岩の下にいくつか埋めた」と書いている。
その後、ロバート・ヴォルケニック・ブラウンという名の探鉱者が金塊を見つけたとされるが、彼は1931年に忽然と姿を消している。
パーマーさんは、ブラウンが見つけた金と失われた鉱山が、同じ場所にあると考えているようだ。
■嘘か真実かが明らかに
パーマーさんが追い求めている金塊の存在は、「手の込んだデマ」だという意見もある。
地元の歴史家フレッド・ブレイチさんは2019年、カナダのテレビ局「CBC」の取材で「話のほとんどは根拠のないもの」「スルマックは実在したが、鉱山は地元の人々によって作り出されたものだ」と主張している。
それでもパーマーさんは「私たちは金塊に近づきつつある。『ヴォルケニック・ブラウンの場所』として知られていた地域に探索範囲を絞り、そこで正しい方向に導いてくれそうな証拠をいくつか見つけました」と語った。
この金塊探しの模様は、まもなく第2シーズンが始まるドキュメンタリー・シリーズ『The Deadman’s Curse』として配信される。
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)