「末期がん」だと多額の寄付を募ったポーカープレイヤー 嘘とバレるも開き直り
ポーカープレイヤーが「末期がん」を偽り、多額の寄付を募っていたことが発覚。しかし「誰にも返金はしない」と宣言し、非難を受けている。
アメリカ・ネバダ州ラスベガスで開催されるポーカー・トーナメントに参加するために「末期がん」と偽り、多額の寄付を受けたポーカープレイヤーが「すべて嘘だった」と白状した。
『ラスベガス・レビュージャーナル』や『The Daily Beast』が報じている。
■「末期がん」は嘘だった
カリフォルニア州に住むポーカープレイヤーのロブ・マーサーは、世界的トーナメント「ワールド・シリーズ・オブ・ポーカー」への参加資金1万ドル(約148万円)を集めるために、「ステージ4の末期大腸がんである」と主張していた。
クラウドファンディングの「GoFundMe」や個人的な寄付キャンペーンで3万ドル(約444万円)~5万ドル(約740万円)を集め、目標であった1万2,000ドル(約177万円)を上回ったという。
こうして寄付金で大会に出場したマーサーだったが、『ラスベガス・レビュージャーナル』の取材に応じて「私は大腸がんであると嘘をつきました。私のしたことは間違っていました」と病気が嘘だったと告白した。
■ポーカー界に衝撃
マーサーがポーカー界で注目を集めたのは、2月に「がんで余命6ヶ月と診断された」とSNSに投稿したからだ。
これにはポーカー界の有名人たちも反応し、インフルエンサーのダグ・パースカルさんは「私もがん末期です。あと6ヶ月から1年の命です。夢を生きるために、コミュニティからどれだけの力を集めることができると思いますか?」と、自身の病を公表して呼びかけた。
親身になり2,500ドル(約36万円)を寄付したコディ・ダニエルさんは、マーサーの詐欺が発覚すると「2,500ドルの教訓を得たよ。私の親切は弱みに付け込まれた、ただただ悲しい」とコメントしている。
■嘘は認め返金はしない
嘘が発覚したのは、複数の支援者たちから診断書の妥当性を疑う声が上がったからだ。疑惑が深まるなかマーサーは「悪く見えるから、暴露されたくなかった。嘘をついた」と虚偽を認めた。
マーサーは集めた資金で「ワールド・シリーズ・オブ・ポーカー」に出場したものの、初日に敗退。賞金は出なかったが、寄付されたラスベガス・ベラージオ・ホテルのスイートルームに宿泊したという。
偽りで得た寄付金について、マーサーは「自分が未診断の乳がんであり、男性なので認めるのが恥ずかしかった。寄付が正当なものであると信じているため、寄付者にお金を返すつもりはない」と主張している。
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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド)