野菜のプロも使う「もやし保存」の裏ワザ 3つの方法を試してわかった鮮度の差
よく腐らせてしまう「もやし」。野菜のプロに泣きついたところ、「水に漬ける」保存方法を教えてくれた。
庶民の絶対的味方・もやし。安価で入手できることからついでに買いがちだが、他の野菜に比べると傷むのも早い。過去何回も腐らせてしまった記者が、改めて地元青果店で「長持ち」させるプロの技を聞いた。
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■もやしはデリケート
「今週、野菜炒めでも作るか」と無計画に購入した結果、冷蔵庫の奥でもやしを傷ませてしまうケースは誰もが経験したことがあるだろう。
もやしの消費期限は3日程度と意外に短く、それを過ぎると袋中に何ともいえない腐敗臭が漂い、見た目も変色。もったいない精神を貫く記者は毎度、無理やり火を通して食べているが、脳裏にこびりついたあの酸っぱい匂いが料理をマズくさせてしまうものである。
■水に入れるのが一番
東京・西小山にある青果店「808plus(ヤオヤプラス)」。店頭にはきのこ、かぼちゃ、ぶどうなど、厳選された野菜、果物が並び、どれもリーズナブルに提供している地元密着型の“八百屋さん”だ。
インスタグラムで野菜の魅力を日々発信している、野菜目利きのプロ・秋元康亮店主に、もやしを長持ちさせる保存方法について聞くと、「もやしは、水を張ったボウルやタッパーなどに入れ、毎日水を変えるだけで鮮度が維持できます。この方法が一番良いと思いますよ。シャキシャキ食感が残り、私の知り合いの料理人たちも結構そうしています!」とアドバイスをくれた。
■3パターンで実験
ネットではもやしの袋に穴を空けると空気の通りが良くなって長持ちするという裏技も書かれている。実際、どの方法が一番良いか、試すことにした。
もやしを3袋購入し、1つはそのまま、2つ目は袋に空気穴を入れ、3つ目は水を張ったボウルに入れ、それぞれ冷蔵庫に入れる。消費期限が切れた2日後、それぞれを取り出しチェックしてみた。
■その結果は…
まず、そのまま冷蔵庫に突っ込んだもやし(写真左)。色味は一番良いが、開けてみるとムアアアァァっと酸っぱい匂いがする。下のほうには野菜の汁が溜まっており、傷みはじめていたのだ。見た目も少ししおれており、シャキシャキ感は減少していた。これはギリギリなやつ。
一方、袋に穴を空けたもやし(写真右)は、ひげの部分が茶色く変色しているものの、匂い、シャキシャキ感は問題なし。まだまだ食べれる。この方法は見た目さえ気にしなければ十分使えそう。
そして今回秋元さんに教えてもらった水に漬けたもやし(写真上)は、若干色に変化はありつつも、鮮度、匂いともに購入直後の状態に近く、全く問題がなかった。特に食感が抜群に良く、生でも全然食べれるレベル。すごい。
同じ冷蔵庫で、同じ期間保存したにも関わらず、圧倒的な差がついたこの方法。記者のようなズボラな人こそ、ぜひ一度試してみて欲しい。
■執筆者プロフィール
キモカメコ佐藤:1982年東京生まれ。『sirabee』編集部取材担当デスク。
中学1年で物理部に入部して以降秋葉原に通い、大学卒業後は出版社経て2012年より秋葉原の情報マガジン『ラジ館』(後に『1UP』へ名称変更)編集記者。秋葉原の100店舗以上を取材し、『ねとらぼ』経て現職。コスプレ、メイドといったオタクジャンル、アキバカルチャーからスポーツまで精力的に取材しつつ、中年独身ひとり暮らしを謳歌する。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)