燃える家の2階から飛び降りた女児が生き残る 放火した父は自殺し母・弟・妹も死亡
統合失調症を患った父親が、大好きな母親、そして弟と妹を殺して自殺…。窓から飛び降りた11歳の女の子だけが死を免れた。
精神疾患の悪化で別人のようになった父親に、母親と弟、妹を殺された女の子。それでも勇気を出して窓から飛び降りて生き残っていたことを、『New York Post』などアメリカのメディアが伝えている。
■2階から飛び降りた少女
アメリカ・ワシントン州で暮らすルルちゃん(11)が、炎上する家の2階窓からジャンプ。軽傷を負いながらも隣人宅に向かい、救いを求めた。
この間に、自宅ではルルちゃんの母親のラナ・スチュアートさん(40)、弟(7)、妹(4)が死亡。父親(48)は自殺し、家族で大事に育てていた犬のロージーも命を落とした。
家に放火したのは父親とみられ、ドアは外からの侵入を防ぐためかバリケードで塞がれていた。
■家族の死因
当局の発表によると、ラナさんは鋭器でつけられた傷が原因で死亡したとのこと。弟と妹については、煙死だったと報じられた。自ら死を選んだとみられる父親は煙を吸い、窒息していたことが分かっている。
当局はルルちゃんの両親の関係については詳細を伏せているが、家族や近隣住民は「一緒に暮らしていました」「カップルだったんです」とコメント。婚姻関係があったかについては分かっていない。
■関係者の証言
ルルちゃんのおばは、父親について「統合失調症を患っていました」とコメント。そのせいで、家族が想像を絶する苦労を強いられていたことも明かした。
また父親は裁判所の命令により精神ケアのプログラムを受けたというが、19ヶ月前に終了して自宅に戻っていたようだ。2022年には「家族は僕のすべて」とも語っていたそうだが、結局は自ら家族の命を奪いこの世を去ってしまった。
■過去にも放火していた父親
今から3年前にも、父親はラナさんが当時暮らしていた家に放火。警察が駆けつけたときは首にロープを巻き付けた状態で屋根に立っており、「飛び降りるぞ」などと騒いで身柄を確保されていた。
発病前は愛情深い良い父親であり、いきなりの状態悪化でコントロール不能になったが、それでもラナさんは家族が一緒に暮らせるように必死に耐えていたそうだ。しかし、結局は子供ふたりと一緒に命を奪われてしまった。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)