飼い主不在のペットを預かる団体にボランティア続々 3年で250名参加の快挙

ペットを愛していても、さまざまな事情で世話を中断せざるを得なくなる人もいる。そんな飼い主、そして行き場を失うペットのために尽くすボランティア団体が、話題を集めている。

犬

病気、入院などの事態に直面し、泣く泣くペットを手放す人たちがいる。それを知る動物愛護家たちの活動について、『InspireMore.com』など海外メディアが紹介している。


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■手術を前に悩んだ愛犬家

今から数ヶ月前のこと、アメリカ・ユタ州で暮らすギャリー・レミックさんが膝を痛め入院と手術が必要な状態になった。

入院が迫るなか、ギャリーさんはある大きな悩みを抱えていた。一人暮らしの自宅には13歳の老犬であるタズがいて、ギャリーさん以外に世話をしてくれる人はいない。「動物シェルターに預けるしかないのだろうか」と思うと、心配でたまらなくなった。

これまでギャリーさんはタズを毎日散歩に連れ出し、大事に世話をしてきた。タズがいるから外に出るし、近隣の人たちとも話すことができる。タズはギャリーさんにとって、かけがえのない家族なのだ。

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■ペットを預かる団体に救われ…

そんなギャリーさんに手を差し伸べたのが、ペットを一時的に預かってくれる地元のボランティア団体だ。預かる期間は飼い主の事情による。数ヶ月留守にする人のために世話を引き受けることもあれば、「就職試験・面接などを受けに行く」という人のために1時間ほど預かることもある。

ペットを預かるスタッフは、愛情を持って安心な場所を提供する。「うちでしばらく飼いますよ」と申し出るホストファミリーも増えており、団体はそれをとても喜んでいる。里親になってくれる人・家族が増えれば増えるほど、より多くのペットを救うことができるためだ。

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■ボランティアも激増

この団体は、2020年に活動を開始。わずか3年で急成長し、今では250人ものボランティアが活動を支えている。彼らは日々ペットのトリミング、注射、餌の保管・確保などさまざまなサービスを提供しているが、そのどれも無料だ。

困っている人たちのためにペットを預かることには、いくつもの意味がある。こういう活動を続ければ、飽和状態になる動物シェルターも減るだろう。そして一時的にペットを手放した人が迎えにくる姿には、スタッフも胸を打たれるのだという。

団体の設立者のひとりであるスタンさんは、「(再会の瞬間は)本当にグッときます」「(動物も人も)愛情でいっぱい…そして感謝の気持ちもね。お金にはかえられないものです」と語っている。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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