新宿歌舞伎町などで問題となる「路上売春」 厳しい取締り求める割合は…
新宿歌舞伎町・大久保公園周辺などで目立つ女性の路上売春。警察の取締りが甘いようにも感じられるが世間の印象は…。
売春は「世界最古の職業」とも言われるが、その中でもかなり原始的な路上での売春が、なぜか21世紀の東京で隆盛を見せている。
■大久保公園周辺に立つ女性たち
昨今、とくに多く報じられているのが新宿歌舞伎町の外れにある大久保公園の周辺。多い時間には、若い女性から少し年のいったベテランまで、さまざまな女性が路上に立ち、男性から声をかけられるのを待っている。
売春防止法では、売春そのものも客待ち(勧誘)も禁止しているためもちろん法律違反だが、実際には警察が取り締まっていない日のほうが多いようで、女性たちは毎日のように路上に立つ。
現在、日本では「江戸時代の病」とも考えられていた梅毒が急速に感染拡大しており、そうした背景にも不特定多数を相手とする不衛生な性交渉の影響が懸念されている。
なぜ警察はしっかり取り締まらないのか。世間はどのように感じているのだろうか。
■6割弱「厳しく取り締まって」
Sirabee編集部が、8月27〜29日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象に「歌舞伎町などでの路上売春」について調査したところ、「厳しく取り締まるべき」と回答した人は56.5%と6割に迫った。
「柔軟に取り締まるべき」が36.3%。現状に近い対応だろうが、繁華街には性風俗店も多く、路上意外でもパパ活という名の実質的な売春が横行している。路上だけを取り立てて厳しくしなくても…という考え方かもしれない。
■同性の視線が厳しい
性がまつわる問題だけに、今回の調査結果では男女差が顕著に見られた。男性では「厳しく取り締まるべき」が47.5%と5割に満たなかったのに対して、女性は64.8%が厳しい対応を要求。
「取り締まらない」という意見も、女性は男性の半分以下だった。路上に立っているのは自らと同じ女性たちだが、そうした女性には女性のほうが厳しい、という構造は性問題でしばしば見られるものだ。
■執筆者プロフィール
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)