発売前から異例の大ヒット 料理研究家・リュウジ氏のレシピ本『虚無レシピ』の魅力を聞いた
人気料理研究家・リュウジ氏の最新レシピ本『虚無レシピ』が発売。異例の初版5万部の理由を探った。
斬新かつ美味しいレシピを数多く生み出している料理研究家・リュウジ氏の最新レシピ本『虚無レシピ』(サンクチュアリ出版)が7日に発売された。初版の時点で5万部という驚きの売れ行きであり、同書の魅力を編集担当者に聞いてみた。
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■「虚無レシピ」とは?
リュウジ氏といえば過去にも様々なレシピ本を出版しており、今作『虚無レシピ』はどのような趣旨なのか聞いてみた。
編集担当者:料理研究家のリュウジさんが“いかに材料や手間を削ぎ落として、美味しいものを作れるか”を突き詰めたのが『虚無レシピ』です。虚無には「材料が虚無: 使う食材がゼロ〜多くても2品」「心が虚無: 工程ほぼなし」「財布が虚無: 1食100円以下」の3つの意味があります。
食材をいっさい使わず調味料だけで作れたり、パックご飯だけで数秒で完成したりと、レシピ本らしからぬユニークなラインナップになっています。「料理初心者の人」「節約したい人」「ラクして美味しいものを食べたい人」におすすめです。
───発売前の時点で予約が殺到し、初版部数が50,000部と伺いとても驚きました。
編集担当者:2〜3万部売れたらベストセラーと言われている中で、「初版の時点で5万部」というのは驚異的な部数であり、ありがたい気持ちでいっぱいです。それだけ、日本中にリュウジさんの書籍を待ち望んでいる方がいる、ということなのであらためて身の引き締まる思いです。
■こだわったポイント
一般的なレシピ本は魅力をアピールするため、美味しそうな料理や微笑んでいる著者が写っているものが多い。しかし、同書は「いかに虚無であるか」に重きを置いており、表紙まで虚無化している。そこで、こだわったポイントについて尋ねてみることに。
編集担当者:リュウジさんのYouTubeの中でも虚無は特に人気のシリーズということもあり、「虚無の世界観を徹底する」は大事にしていました。特に装丁はとにかく「レシピ本に見えない」ものにしたかった。パックごはんが表紙に出てくるレシピ本は、本書が初だと思います(笑)あのデザインを快くOKしてくださったリュウジさんに感謝です…!
料理写真も通常のレシピ本であれば「きれいに撮影用の器に盛る」が普通ですが、今回はリュウジさんが虚無の動画で作っている時と同じように、実際の撮影もあのライブ感のまま、ボウルのままやパックのままで多く掲載しています。「ギリギリ、レシピ本」とも言える本だと思います(笑)
───実際にレシピのページを拝見しましたが、材料と工程が少なく、余計な情報も省かれていてかなり見やすい印象を受けました。
編集担当者:ぜひ「使う食材の少なさ」に注目いただきたいです。ほぼ、自宅にあるような調味料だけで作れるので、買い物に行きなくない時でも作れます。また、虚無メーターを見ながら、自分の虚無にあったメニューを見つけてください!
■おすすめのレシピは…
───様々な虚無レシピが紹介されていますが、おすすめのレシピを教えてください。
編集担当者:やはり「虚無ボナーラ」ではないでしょうか。リュウジさん自身、千皿以上カルボナーラを試作した中でも一番美味しいかも! とおっしゃっていました。ピザ用チーズでだけで作れるのに、虚無と思えないほどトロトロで贅沢な味を楽しめます!
───ありがとうございます! では、最後に読者に向けてコメントをお願い致します。
編集担当者:本書はありとあらゆる虚無に対応しています。虚無な時こそこの本を開いて、美味しいものを食べて、虚無を乗り越えてもらえたら嬉しいです!
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(取材・文/Sirabee 編集部・根室 ひねき)