スーパーで手軽に買えちゃった「食用ザリガニ」、食べていると様々な思い出が去来し…
業務スーパーの冷凍食品コーナーで見つけたザリガニ。調理するとじつにウマい料理に…。
■にんにく味とマーラー味
業務スーパーに今夏登場した冷凍ザリガニ。冷凍コーナーに行くと、冷凍エビや冷凍魚介の隣に、ひっそりとその箱が陳列されていた。
にんにく味と、ピリ辛なマーラー味があり、いずれも420グラムで798円。うちソースで70グラムなので、ザリガニ本体は350グラムという計算になる。
ちなみに同店で販売している冷凍の大粒むきえびは300gで645円。値段的にはザリガニの方がエビよりちょっと高いランク付けのようだ。
■解凍するとエビの香りが…
にんにく味を購入し、自宅で開封。中には13~14匹ほどのザリガニがカッチコチのままトレイに入っている。トレイは水を張った状態で凍っているので、氷柱の中にザリガニが閉じ込められている形だ。
まずはこれを解凍。電子レンジを解凍モードで15分ほど回し、氷が溶けると一気にエビの香りがキッチンを包んだ。
小学生時代に嗅いだあの生臭い香りは一切なく、完全に茹でたエビの香りである。赤い個体が妙な懐かしさと同時に、「意外と美味そう」という記者の野生の本性を引き出させる。
■フライパンで炒める
外箱には「炒めて調理せよ」と手順が載っている。このままでも食べられそうだが、レシピに合わせてごま油をひいたフライパンでしっかり炒め、付属のにんにくソースを入れてから再び炒め約10分、今回のザリガニ料理が完成した。
ザリガニは、殻が固くなったバージョンの「おせち料理に入っているエビ」だと思えば良い。頭と胴体をねじり切り、胴体部分に爪を入れ、左右にガバッと開き殻を取る。
一匹から取れるは身は極めて少ないが、口にいれると芝エビのようなオマールエビのような、プリプリ感と旨味、そして香りを感じる。
■結果、結構イイ感じの「エビ料理」だった
身を食べたら、頭部分に指を突っ込んでミソを食べる。身、ミソとも炒めたにんにくソースの味わいがプラスされ、非常にウマい…! 泥臭さなどは一切ない。
無心で両手をべたべたにしながらザリガニの殻を割っては口に運ぶ。幼少期、家族で行った「レッドロブスター」で大きなロブスターのスパイス焼きを同じように手で食べたことを思いだしつつ、あっという間に全部完食と相成った。
量にこそやや不満があったが、味はじつに美味で申し分なし。食べるためには手を使う必要があるので、ご飯のおかずはならずとも、ビールのお供には最高だろう。
そして調理する際、食べている際、過去のザリガニとの思い出が頭に浮かんでは消えた。やはり幼少期の飼育経験があるからだろう。20数年の時を経て、命をいただいていることへの感謝を改めて感じた瞬間でもあった。
■執筆者プロフィール
キモカメコ佐藤:1982年東京生まれ。『sirabee』編集部取材担当デスク。
中学1年で物理部に入部して以降秋葉原に通い、大学卒業後は出版社経て2012年より秋葉原の情報マガジン『ラジ館』(後に『1UP』へ名称変更)編集記者。秋葉原の100店舗以上を取材し、『ねとらぼ』経て現職。コスプレ、メイドといったオタクジャンル、アキバカルチャーからスポーツまで精力的に取材しつつ、中年独身ひとり暮らしを謳歌する。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)