高橋文哉 × 志尊淳W主演ドラマ『フェルマーの料理』 伝説のシェフ役に仲村トオル
仲村トオル、板垣李光人、白石聖、宮澤エマの出演が決定『フェルマーの料理』。主演は高橋文哉 × 志尊淳。
■「役柄の担当は『甘くないデザート』」
それぞれの役柄とコメントを紹介する。仲村演じる渋谷克洋は、料理界の伝説のシェフ。謎の男とともに海と3人で密会を重ねている。
仲村:公務員はこれまでかなり演ってきましたが、料理の世界を描いた物語への出演経験は凄く少ないです。
以前、「料理は最短最速で感動させるエンターテインメント。音楽より速く、映画やドラマよりはるかに速く、舌に乗せた瞬間に」という誰かの言葉を聞いて、少し悔しく、かなり納得したことを思い出しました。
38年前に「マガジン」漫画原作の実写版で役者を始めた自分との縁も感じる原作、そして脚本には最短最速の感動の理由やプロセスが強い説得力で理論的に描かれていて、とても良いと思いました。
僕の役柄の担当は「甘くないデザート」または「アルコール度数の高い食後酒」といったところのような気がしています。いずれにしても“シェフ”=“スタッフの方々や視聴者の皆さん”の期待に応えられる「素材」になれるように、逆算した下ごしらえをして臨みたいと思っています。
■「キャストながらとても楽しみ」
乾孫六を演じるのは板垣。乾は京都の有名料亭の息子。
東京でレストラン「K」の味に感動し、日本料理の世界を離れ海のもとで修業することを決意する。日本料理界の御曹司として育ち、上京する前は「神の子」や「神童」と呼ばれていた。歳の近い岳の活躍に対し、複雑な感情もあるようで…。
板垣:今回こうして素敵なキャスト・スタッフ、魅力的な原作の作品に関われることを心からうれしく思います。僕が演じる乾孫六は志尊淳さん演じる朝倉海の背中を追い、高橋文哉くん演じる北田岳をライバル視しながらも切磋琢磨していきます。
そんなふうに劇中と同じく、僕自身もこの作品の中で必死に喰らいついていきたいと思っています。原作を読んで、まず料理と数学という、一見すると関わりのないような2つがこんなにも面白く溶け合うことに驚きました。
今回お話をいただいてから原作を拝読したのですが、あっという間に読み終えてしまい、今は続きが気になって仕方ありません。また、ドラマではこの物語がどういうふうに描かれてゆくのだろうというところも、キャストながらとても楽しみにしています。
様々な色を持ったキャラクターたちが、それぞれの想いを抱いて1つのレストランの中で切磋琢磨する、そんな熱い姿を皆さんにお届けできるのではと思っています。彼らの青春と美しい料理、ぜひとも併せてご賞味ください。
■「水泳練習を重ねるところから…」
白石演じる魚見亜由は、岳と同じヴェルス学園に通う女子高生。水泳部に所属し、東京のスポーツ強豪大学に進学予定。岳とは学園内にある食堂でアルバイトをしているときに知り合った。
口調は乱暴ながら面倒見がよく、優しい性格。逆境に立ち向かう岳のことをヒーローのように思っている。岳に負けないように自分を鼓舞しつつ岳に勇気を与える存在。
白石:私がこのお仕事を始めて間もない頃以来の久々のTBS作品だったので、うれしさと同時に初心に立ち返るような気持ちになりました。私自身水泳経験があまりなく…オリンピック選手を目指す魚見とはかなりギャップがある状態なので、水泳練習を重ねるところからスタートしています。
原作を読んで、まさか数学と料理という、全く想像もしていなかった取り合わせに驚きました。また、大きな挫折を経験した上で新たな道を切り拓く岳の姿には、失敗したり悩んだ時間も決して無駄じゃないんだと肯定してもらえた様な気持ちになりました。
原作を読んだとき、ピンチや挫折を乗り越えて、新たな世界に挑む岳の姿には感銘を受けました。魚見もきっと同じように岳に勇気づけられていると思います。その等身大の気持ちを皆さんとも共有できるように、大切に演じたいと思います。お楽しみに!
■「想像したこともなかった世界」
最後に紹介するのは、宮澤演じる福田寧々。二つ星レストラン「K」の給仕長を務め、接客以外にも顧客データの収集・管理など料理以外の仕事を完璧にこなす。海の自宅の家事代行も別料金で請け負い、密かにしっかり稼いでいる。
店に来た客の顔は絶対に忘れないが、それ以外の人の顔はまったく覚えられない。「K」を開く前の海のことを知る人物。
宮澤:漫画原作の実写化に参加するのは初めてで、どうやってアプローチしようかと、今は色々と妄想をしている段階です。原作から学びつつドラマのオリジナルな世界観の中でキャスト、スタッフの皆さんと謎多き福田寧々というキャラクターを創り上げていくのが楽しみです。
原作を読んで、レシピ開発におけるクリエイティビティと旨味への追求に、いかに数学が関わってくるのか、想像したこともなかった世界がとても興味深いなと感じました。
その上で論理だけでは辿り着けない味、レシピが、ドラマを通して創り出されていく快感があってページを捲る手を止められませんでした。2Dの世界で想像した味とドラマの映像を通して刺激される五感もきっとまた違うと思うのでそこも楽しみです。
人と「美味しい時間」を共有するのが個人的に大好きな私は、このドラマを通してその空間を提供するプロフェッショナルたちの裏側を垣間見ることにワクワクしています。ドラマならではのストーリー展開もあると聞いているので、是非そこも楽しんでいただけるよう、頑張りたいと思います。
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(文/Sirabee 編集部・ホンマみつる)