不調の佐野恵太に大逆襲の兆し キャプテンのバットが急上昇中【DeNA週間MVP】
トータル5分の星でなんとか3位の座を死守した1週間。ヒーローインタビューでの宣言通りキャプテン・佐野恵太の“本来の姿”が戻ってきた。
22日から横浜スタジアムで行われたカープ戦には1勝2敗で負け越した横浜DeNAベイスターズだったが、週末に行われたバンテリンドームのドラゴンズ戦では2勝1敗と逆の数字となった。
27日の試合はあと1アウトで引き分けに持ち込めただけに後味が悪いが、トータル5分の星でなんとか3位の座を死守した1週間だった。
■キャプテン・佐野が復調
その中で28打数10安打で打率.357、とくにドラゴンズ戦では16打数8安打と固め打ちした佐野恵太の復調は、夏場に入って湿りがちだった攻撃陣にとってこの上ない好材料だろう。
23日の3回には苦手としている大瀬良大地から「自分のスイングで力強く仕留めることができました。追い込まれていたので食らいついていきました」と振り返る。
一時同点となる約1週間ぶりの11号2ランを放ちスタンドへ向かって“デスターシャ”を決めると、25日には5打数4安打1打点と猛打賞超えの大当たり。
■「こういう試合を増やしていけるように…」意気込み
26日にはスコアレスで延長12回まで進んだ投手戦にケリをつける決勝のヒットをマークするなど、6打数3安打と大暴れした。
もちろんヒーローに選ばれ「前のバッターがつないでくれたチャンスだったので、またピッチャーのみんなが頑張って無失点でつないでくれたので、何とか点が入るようにと思って打席に立ちました。抜けてくれてホッとしました」と振り返る。
続けて「ここまであまり自分のバッティングっていうのができていなかったので、ここから最後終盤に向けてこういう試合を増やしていけるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。
■宣言通りの活躍
さらに「明日は早い回から点が取れるように野手で頑張っていきたいと思います」との宣言通り、翌日も初回にこの日チーム唯一の得点をもたらすタイムリーで貢献するなど、ここにきてやっと本来の姿が戻ってきた。
コメントでは「自分のスイングができた」と繰り返していることからも、相手ピッチャーよりも自らの調子を取り戻すことに焦点を当て、それが功を奏している様子が伺える。
関根大気が「チームのために日々頑張ってくれているキャプテン」と明かすように、自らが苦しみながらも主将としての重席もこなしている佐野恵太。
終盤戦は自慢のバットでも、チームを引っ張って行ってくれることに期待したい。
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(取材・文・写真/Sirabee 編集部・萩原孝弘)