臨月のパートナーを殺害した警察官が逮捕 「胎児が三つ子と知りひどく困惑した」
三つ子の出産を控えた臨月のパートナーを絞殺した男。「双子でも困惑していたのに」などと供述しているという。
南アフリカ共和国でこのほど、極めて大きなお腹の女性が遺体となって発見され、胎児の父親でもある交際相手の男が逮捕された。非情かつ身勝手な犯行動機であったことを、同国のメディア『NEWS 24』『Sowetan LIVE』などが報じている。
■働き者の女性だった
14日、南アフリカ共和国のクワズール・ナタール州イクソーポで、臨月と思われる妊婦の遺体が発見され、その後、身元はブシシウェ・ングボさん(35)と特定された。
遺体があったのは、ングボさんの自宅から1キロほど離れたエランゼニという地区で、絞殺された後に道路脇へ捨てられていた。ングボさんには以前の関係でなした9歳の息子がおり、赤ちゃんが誕生後も家族を養うべく働くつもりでいたという。
■警察官が逮捕される
州警察は、ングボさんと交際中だったムブイセニ・クリストファー・ンゲマ(46)という警察官で巡査部長の男に聞き取りを行い、お腹の赤ちゃんの父親であることを確認した。
ンゲマが犯行を認めたことから、殺人および死体遺棄の疑いで18日に逮捕された。また自宅から違法武器と違法薬物も押収され、追訴も決まった。21日には、イクソポ治安判事裁判所に出廷する予定だという。
■最後の診察で三つ子が判明
2人は4年以上交際していたが、同居はしていない。ングボさんは「双子」を妊娠しとても喜んでいたが、最後の診察で「三つ子」だったことがわかり、それを知った途端にンゲマ容疑者は激怒した。
容疑者は、事情聴取のなかで「双子でも困惑していたのに、三つ子だと言われてカッとなり、殺害を思いついた」などと供述。当日は病院に同行するふりをしてングボさんと会い、犯行に及んでいた。
■身内に甘い警察だけに…
ングボさんは、殺害された翌日に帝王切開術で出産する予定が組まれていた。司法解剖により、死亡した胎児は全員男の子であることがわかっている。
我が子との対面を楽しみにしていたングボさんとお腹の赤ちゃん、4つもの命を奪ったンゲマ容疑者。警察官は身内に甘いと言われているだけに、この男が厳正に罰さられるかどうか、地元では大きな注目が集まっているという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)