ファミマで遭遇した箱ティッシュ、完全に天才の発明だった 「驚きの転生」に称賛の嵐
ファミリーマートで見かけたカラフルなティッシュ箱、よく見ると…。そのユニークなデザインが「素晴らしすぎる」と話題になっているのだ。
日用品のデザインとは、非常に繊細なもの。なるべくシンプルに揃えたいが、どこかで「遊び心」を求めている…という人も少なくないはずだ。
なおツイッター(現・X)上では、ファミリーマートが装い新たに展開する箱ティッシュに対して「素晴らしいデザイン」と、称賛の声が相次いでいるのをご存知だろうか…。
【関連記事】30年前のエアコン電気代、その実態に目を疑う 「高い」とかいうレベルじゃなかった…
画像をもっと見る
■「ティッシュの箱」を利用したデザイン
今回まず注目したいのは、都内でフリーランスのグラフィックデザイナーとして活動する植田正さんが投稿した1件のツイート。
「ファミマのティシューいい」と綴られた投稿には、店頭に陳列された箱ティッシュが確認できた。「5箱で1セット」のシンプルなデザインの商品なのだが…なぜか心の奥底に、強烈に訴えかけてくるものがある。
そう、なんとこちらの商品は「5つの箱の配色」によって、ファミリーマートのブランドカラーを見事に再現していたのだ。
■デザインのプロも「とても好きです」
件のツイートは、投稿から数日で2,500件以上もの「いいね」を獲得するほど大きな話題に。
他のツイッターユーザーからは「シンプルながら、ファミマ感が出ていて秀逸」「こういうデザインが欲しかった」「シンプル・イズ・ベスト」「ティッシュの箱ってダサいのが多いから、こういうシンプルデザインが多くなってほしい」などなど、称賛の声が相次いでいた。
一般のユーザーはもちろん、本職のグラフィックデザイナーからも好評を呼んでおり、ツイート投稿主・植田さんは「店内に入ってすぐのところに積まれていて、すごく目立っていました」「ファミマカラーがかわいかったので撮影して投稿したら、多くの方に反応頂きとても驚いています」と、発見時の様子を振り返っている。
また、植田さんは「白黒カラー」を基調とした他のコンビニの箱ティッシュ商品を例に挙げつつ、「こちらもミニマルな素晴らしいデザインと思うのですが、ファミマのティッシュはその逆で、ファミマカラーを惜しげもなくアピールしている点がとても好きです」「家の中で使う際は、それぞれの箱がシンプルなデザインになるのも、また素敵だなと思いました」と、ファミマの箱ティッシュならではの魅力を、プロの観点から力説してくれたのだ。
■開発にそんな経緯があったのか…
そこで今回は、話題となった「フェイシャルティシュー 5箱」のデザイン決定の経緯をめぐり、「株式会社ファミリーマート」の商品担当・日吉将太さんならびに、商品デザインを担当した「The Breakthrough Company GO」のHead of Art・小川貴之さんに詳しい話を聞いてみることに。
店頭ではファミマの柄として目立つように、家の中では一つ一つバラして、シンプルで目立ち過ぎず使いやすいようにデザインしました。 https://t.co/xfiubNo4Kw
— 小川貴之|the Right Design (@ogw_tkyk) July 11, 2023
同商品は6月13日から順次、全国で販売開始されたもので、デザインのモチーフについて日吉さんは「プライベートブランド(PB)『ファミマル』の中でもサイズが大きい商品のため、シンプルなデザインを基調としつつ遊び心を作りたい、今までにないデザインを作りたい、という考えからスタートしました」と、振り返っている。
こうしたリクエストを受け、小川さんはファミマらしい青と緑のストライプカラーを意識しつつ、購入層が避けてしまう「派手すぎなデザイン」とならないよう、分かりやすさとシンプルさが共存したデザインを複数提案。その結果、本人も「良いデザインを作ったぞ」と手応えを感じた、今回のデザインが採用されたのだった。
「フェイシャルティシュー 5箱」は10年以上に渡り、ファミマPBの主力商品として人気を博しており、今回の転生、もといデザイン変更は大きなチャレンジとなったようだ。
日吉さんは「以前までのパッケージもシンプルなデザインでしたが、他の商品に埋もれてしまっている…という印象が拭えませんでした。しかし、今回はシンプルさの中に『分かりやすさ』が込められています」とも説明しており、新デザインを大いに気に入っている模様。
実際、ユーザーからも好評なようで「冬場に需要が高まるティッシュは例年、夏場になると売り上げが下がっていく傾向にあるのですが、前年比で見ても同商品の売り上げは伸びています」とのコメントも得られたのだ。
今回ツイッター上で大きな反響があったことに対し、日吉さんは「デザインの力もあり、多くのユーザーさまにワクワクして頂けたと存じます」「また、ファミリーマートのロゴの認知度の高さを改めて実感した思いでもあり、話題として頂いたことに御礼申し上げます」と、笑顔でコメントを発していた。
なお、「おいしい◎うれしい◎あんしん◎」をキーワードに展開するファミマのPB「ファミマル」では、今回話題となった箱ティッシュのように「誰にとっても(FAMILY)楽しく(FUN)わかりやすい(UNIVERSAL)」というデザイン方針で開発しており、その方針がデザインに如実に反映されている…と考えて良いだろう。
機能性・デザイン性が大きくレベルアップして生まれ変わった「フェイシャルティシュー 5箱」を、ぜひファミマ店頭で入手してほしい。