台風7号はお盆を直撃か? コース定まらずも、動き遅く…災害発生に警戒
台風7号は、近畿・東海・関東甲信のどこかに直撃する可能性が出てきている。お盆の交通が大幅に乱れたり、大雨や暴風の被害が発生したりする恐れも高くなってきた。
台風7号は、お盆ごろ、近畿~東海~関東甲信のどこかに直撃する可能性が出てきています。しかし夏台風ならではの予測の難しさもあり、まだコース・タイミングには幅がある状況です。注意点とあわせて、気象予報士の千種ゆり子が解説します。
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■台風7号は13日夜~15日ごろ襲来か?
台風6号が九州を襲っているさなか、もう1つの心配の種が台風7号です。日本以外に、ヨーロッパ、アメリカなどのモデルをみても、近畿~東海~関東甲信付近に直撃する可能性が出てきています。
■13日以降に各地で大荒れのおそれ
気象庁は9日昼、13日~14日に「警報」が出される可能性を発表しました。13日に暴風の影響が出始め、14日は各地で大荒れになることがわかります。
個人的には、14日に大雨警報が発表される可能性がある地域がちょっと狭い気がします。今後、東海や近畿でも大雨警報の可能性が出てくるかもしれません。
こちらの情報は「気象庁 早期注意情報」で検索することができ、朝5時、昼11時、夕方17時に更新されますので、こまめに確認すると役立つかと思います。
■夏の台風の注意点
夏は台風を動かす一大要因である偏西風が日本付近を吹いていません。このために、夏の台風の特徴は2つ挙げられます。
①動きが遅い
台風7号の13日~14日の移動速度は時速10km~15km程度の予想です。よって、大雨や暴風が長時間続く恐れがあります。
②コースの予測が難しくなる
秋は、台風を動かす偏西風が吹いているため、予測がしやすいのですが、対して夏は台風のコースの予測が難しくなります。数日前になってもコースが定まらず、私たちを困らせる可能性があります。
ヨーロッパ中長期予報センターの予測をみると、まだコースにばらつきが大きいことがわかります。コースにばらつきがあるということは、タイミングも前後するということです(今のところ、早く進む要素はないので”前”にずれることはないと思いますが)。
■大きな災害に繋がる恐れも
14日の中心気圧は950hPaの予想ですが、仮にこのレベルで近づいてくるとなると、勢力だけでみれば、新幹線の車両基地を浸水させた「2019年の台風19号」、千葉で鉄塔を倒壊させた「2019年の台風15号」に近いです。ただ、これらと全く同じことが起こるわけではありません。
危機感を高めてもらいたいのでイメージとして言及しましたが、もちろん、コースによっては、ここまでにはならない可能性もあり得ます。
週間予報を見ると、やはり13〜15日に関東・東海・近畿で影響が出そうなことはわかります。
ただ、繰り返しますがコース・タイミングはまだ不確定です。幅をもって捉えつつ、適度な危機感で、早めの安全策を講じて頂きたいと思います。
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(取材・文/Sirabee 編集部・千種ゆり子)