ビッグモーター除草剤問題、ヤフオクで「県道の土」売るトンデモユーザーが出現…
槍玉にあがりつづけるビッグモーター。ネットではその騒動を揶揄するかのよう、店舗前の土や草を売るユーザーが…。
敷地外への除草剤散布で街路樹枯死という問題を生じさせているビッグモーター。ネット上では、その街路樹が植えてあった「植樹帯」の土を面白半分に販売するユーザーが出てきており、カオス化が止まらない状況になっている。
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■「ビッグモーター所沢店の前の土」
大手オークションサイト「ヤフオク!」に4日、出品されたのは「ビッグモーター所沢店の前の土」と題されたアイテム。ページには「不思議な力で草が生えなくなる?」と同社騒動を皮肉る一言を添えつつ、「知人から譲り受けました」と採取者が別人であることを仰々しく記している。
写真にはビッグモーターの外観と、手前に植物が枯れ切った植樹帯が写っている。別写真ではそこで採取したと思わせる土の入ったペットボトルのショットも。出品時10,000円の値付けがされていたが、入札者がいなかったためか現在は9,500円と値下げ価格で出品が継続されている状態だ。
■店舗前の草まで出品
またこのアカウントは、「話題の草(ビッグモーター所沢店の前で採取) 」なるアイテムも同時期に出品。こちらも10,000円で出品されており入札者ゼロ。
「街路樹がどんどん枯れる不思議な現象で有名なビッグモーター 所沢店の前で採取してきた草です。こんな環境でもたくましく生き抜く、生命力にあふれた草なので、難病などにも効くかもしれません」と、真偽不明な中身のない説明がなされていた。
■埼玉県は「植樹帯は県管理。採取して良いものではない」
ビッグモーターの悪事は許されるものではないが、植樹帯の土や植物を個人が勝手に採取し販売する行為も極めて悪質だ。
ビッグモーター所沢店が位置している埼玉県に確認すると、「街路樹が植えられている植樹帯は県が管理しているもの。当然、一般人が勝手に採取や伐採をして良いものではない」(道路環境課)との回答。無論、県の許可なくこれら行為を行うと窃盗罪や道路附属物損壊罪にあたる可能性が高い。
■「公共物売るなよ」と真っ当な意見も
そんな状況を知ってか知らずか、Q&A欄には「お中元に検討中です。喜んでいただけますか?」「彼女にプロポーズに送りたいのですがどうでしょうか?」「一万で即決したいのですが、水増し請求される事はありますか?」と悪ノリする入札希望者の書き込みが相次いでいる。
一方で「公共物売るなよ」「県が街路樹を植えるために搬入した土で、個人の持ち物ではないですよね?」と出品者を批判する声も一部で散見される。
ブラックジョークや皮肉はあってもいいが、それにかこつけて公共物を無断で売買するようなことはあってはならない。
■執筆者プロフィール
キモカメコ佐藤:1982年東京生まれ。『sirabee』編集部取材担当デスク。
中学1年で物理部に入部して以降秋葉原に通い、大学卒業後は出版社経て2012年より秋葉原の情報マガジン『ラジ館』(後に『1UP』へ名称変更)編集記者。秋葉原の100店舗以上を取材し、『ねとらぼ』経て現職。コスプレ、メイドといったオタクジャンル、アキバカルチャーを精力的に取材中。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)