『公魚』を何と読む? 氷に穴を開けて釣る「穴釣り」が有名なアノ魚とは
有明海にはまるでエイリアンのような風貌の魚がいるという。
■「公魚」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「公魚」の読み方に関す調査を実施したところ、全体で74.9%の人が「わかさぎ」、25.1%の人が「わらすぼ」と読むと回答した。
「わかさぎ」と読む人は男性が72.6%、女性が77.0%。「わらすぼ」と読む人は、男性が27.4%、女性が23.0%という結果に。
■正しくは「わかさぎ」
「公魚」の正しい読み方は、「わかさぎ」。キュウリウオ目キュウリウオ科の魚類の一種で、日本の内湾や湖に生息する冷水性の食用魚だ。
ワカサギ釣りには、ドーム船釣り、ボート釣り、岸釣りなど多様な方法があるというが、結氷した湖面に穴を開けてその穴からワカサギを釣り上げる「氷上の穴釣り」をイメージする人は多いのではないだろうか。
■霞ヶ浦の公魚は将軍家御用達だった
その名の由来は、発生するという意味の「わく」と多いという意味の「ざくい」からきているという説や、体が細く弱々しいという意味の「わか」と小魚をあらわす「さぎ」を組み合わせたという説など、諸説あるようだ。
また、漢字で「公魚」と書くのは、江戸時代に麻生藩の藩主が徳川家に焼きワカサギを献上したところ大変喜ばれ、御公儀の魚(将軍家御用達の魚)とされたことに由来しているという。
■「わらすぼ」の漢字は「藁素坊」
「わらすぼ」は漢字で「藁素坊・藁苞」と書く。スズキ目ハゼ科に分類される魚の一種で、ムツゴロウやハゼクチなどと同じく、日本では有明海のみに生息している。
目が退化し、口には牙が並び、まるでエイリアンのような独特の風貌をしている。食用とされており、新鮮なものは刺身、にぎり寿司などにして食べられることもあるが、ほとんどは内臓を取り除き干物にされる。
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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)