元阪神・横田慎太郎さんを高木豊氏が追悼 「育ったら阪神は強くなるぞって…」
18日に死去した元阪神タイガースの横田慎太郎さんを高木豊氏が追悼。引退後に共演した際のエピソードについても語った。
元プロ野球選手で野球解説者の高木豊氏が19日未明、公式YouTubeチャンネル『高木豊 Takagi Yutaka』を更新。脳腫瘍のため18日に28歳の若さで死去した元阪神タイガースの横田慎太郎さんを追悼した。
■「奇跡のバックホーム」が話題に
横田さんは2013年のドラフト会議で2位指名を受けて阪神に入団。走攻守そろった外野手として期待を集めた。2016年には開幕スタメンに名を連ね、1軍で36試合に出場した。
しかし2017年に脳腫瘍が判明。2度の手術を経て、同年9月にチームに戻って復帰を目指したが、視力低下の後遺症もあり2019年に引退。その引退試合となったウエスタン・リーグの福岡ソフトバンクホークス戦では途中出場し、直後の守備で中前打をノーバウンドで本塁送球して補殺を記録。「奇跡のバックホーム」と話題となった。
引退後は講演活動などを行い、再発した脳腫瘍の治療を受けて療養を続けていたが、18日早朝に息を引き取った。
■「この選手が育ったら…」
高木氏は、横田さんの引退後の2019年12月に、片岡篤史氏のYouTubeチャンネルに出演した際に横田さんと共演。将来の夢や阪神時代について話を聞いていた。そのときの印象について「すごく真面目に答えてくれて、その中にも秘めた茶目っ気があって、すごく好感の持てる人でした」と語り、その後も横田さんを気にかけていたことを明かした。
そんな横田さんの現役時代について、「素晴らしく足が速くて、187(㎝)ぐらいあるんだけど、小技が上手いんだよね。走攻守すべて兼ね備えた20歳の選手が目の前に飛び込んできて、『ああ、この選手が育ったら阪神は強くなるぞ』って思ったんだよね」と振り返る。
■「見守ってくれるかな」思いはせる
引退試合でのプレーについても回顧し、「我々にはすごく感動を与えてくれたし…」と涙を浮かべて絶句。
横田さんの同期には岩貞祐太投手、岩崎優投手、梅野隆太郎選手、埼玉西武ライオンズに移籍した陽川尚将選手がおり、「天国から横田くんが見守ってくれるかな。必ず横田くんの思いが伝わるように阪神の選手は頑張ってほしいな」と思いをはせる。
横田さんが息を引き取る直前まで高校野球を見ていたことなど、野球を愛し続けていたことに触れ、「横田くんの死を無駄にしないように、選手たちには頑張ってほしい。プロ野球全体の人に言いたいよね」と呼びかけていた。
■ファンからも悼む声
横田さんを悼んだ高木氏の話に、ファンからも「タイガースファンとして豊さんのお気持ち心に沁みました」「プロには戻れなくても、いつか始球式に来てくれることを祈っていました…ご冥福をお祈りします」「奇跡のバックホームは忘れません。横田さんありがとう」といった声が寄せられている。