10代で働き始めた女性が90歳で「退職します」 欠勤0日で子育てと両立
エレベーターガールとして就職し、70年以上も真面目に勤務した女性。とうとう退職の日を迎え、「同僚の皆さん、そしてこの職場が大好きでした」と述べた。
同じ職場で誠実に働き続け多くの人に慕われながら、超高齢の90歳で退職することを決めた女性について、『New York Post』などアメリカのメディアが伝えた。
■17歳の若さで就職
アメリカ・テキサスで暮らすメルバ・メベインさん(90)は、1949年にデパートで就職。17歳の若さでエレベーターガールとして活躍し、その後に昇進して化粧品売り場で働くようになった。
真面目で陽気なメルバさんは毎日笑顔で出勤し、接客態度も抜群。多くの人がそんなメルバさんを慕い、上司たちも熱心な働きぶりに感心していた。
シングルマザーとして一人息子を育てていたメルバさんは必死に働き続け、欠勤もゼロ。両親に息子の世話を任せる時間も長かったが、母として、そして社会人として任された仕事を丁寧にこなした。
■模範的な働きぶり
デパートの開店時間は10時だが、メルバさんは9~9時15分頃には職場に到着。午前の仕事を終えれば急いで昼食をとり、昼休みを利用して買い物にやって来る客の対応にあたった。
70代、そして80代になってもその気力はまるで衰えず、週40時間の勤務を続けた。年をとっても仕事を愛し「売上を伸ばしたい」と頑張るメルバさんに、多くの同僚が励まされたようだ。
またメルバさんは人柄が良く多くの人に頼られたが、そういう人たちには母親のように優しく接し、親身になって助言することも多かったという。
■退職を決めた理由
長いあいだ働き続けたメルバさんも、90代に突入し健康上の問題に直面するように。そこで退職を決意したメルバさんのため、盛大な退職記念パーティが開催されたそうだ。
このほどメディアの取材に応じたメルバさんは、「同僚の皆さんが大好きでした」「仕事に行くことも、大好きだったんです」とコメント。上司や同僚もメルバさんを高く評価し、別れを惜しんだ。
「老害」という言葉も頻繁に使われるようになったが、若い人たちにはない経験やモチベーションは企業にとってはプラスになる。メルバさんのように「ずっと現役で頑張りたい」という人を望む職場は、日本でも増えているようだ。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)