私服でもすぐにわかる 元自衛官が語る「休日の自衛官の独特な特徴」
世間一般とはかけ離れた日々を送っている自衛官たち。真面目な自衛官ほど「職業病」が出てしまう?
自衛官は仕事の特性上、世間一般とは離れた行動や服装などをする。そのせいか、真面目な隊員ほど職業病が休日にも現れることが多く、同業者から見ればすぐに自衛官だと分かってしまうほどだ。そんな「休日の陸上自衛官の特徴」について、元自衛官の筆者が明らかにしていく。
■他人と歩幅が合ってしまう
自衛官は入隊してから真っ先に、基本的な動作である「基本教練」を習う。一歩の歩幅は決められており、集団で歩くときは、隣の隊員に歩幅や歩調(足を出す順番)を合わせるよう徹底的に訓練される。
真面目な自衛官ほど、訓練が身体に染み込むため、無意識に周りの人々の歩幅や歩調に合わせてしまう。綺麗な集団行動をしているように見えたら、それは自衛官かもしれない。
■耳周りや襟足に特徴
自衛官は頭髪をきれいに整えている。とくに帽子を被ったときに身なりが整っているようにするため、耳周りや襟足は刈り上げられているのが特徴的である。規律をしっかり守っている自衛官は頭髪も常に整えているため、刈り上げられている部分もしっかり日焼けしていたら、自衛官の可能性が高いだろう。
また、休日に刈り上げられた髪型を見せるのが恥ずかしい隊員は帽子を被っているのでこれも特徴的である。
■半袖短パンから見える筋肉質な手足
自衛官は日夜訓練に励んでいるため、その強靭な肉体は夏になるとトレードマークとなってしまう。これは筆者が神奈川の横須賀や福岡の久留米の自衛隊にいた頃の話であるが、夏になると良い体格をした隊員たちが、同じような白いTシャツと短パンの格好で駐屯地周辺や最寄り駅に出没する。
詳しい人が見れば、駅やバス停にいる彼らの人数から部隊が休日かどうかすぐに分かってしまう。
■ミリタリー色から離れられない隊員も
社会人から自衛官一筋のオシャレに無頓着な隊員は、休日も仕事で使うミリタリー色から抜け出せないことが多い。彼らは迷彩色やオリーブグリーン、タンカラー(淡い茶色)を服装やリュックに取り込んでしまうので、街中でも目立った服装になりがちである。
普段から森などの自然に溶け込むよう訓練されている彼らが、街中では目立ってしまうのは訓練不足なのか、ある意味「休日モード」なのかもしれない。
■執筆者プロフィール
安丸仁史(やすまるひとし):1994年福岡生まれ、福岡育ち。防衛大学校(人文・社会科学専攻)中退後、西南学院大学文学部外国語学科卒業。 2017年陸上自衛隊に幹部候補生として入隊。
職種は普通科で、小銃小隊長や迫撃砲小隊長、通訳などを務める。元レンジャー教官。自称お祭り系インスタグラマー。お祭りとパンクロックをこよなく愛する。
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(取材・文/Sirabee 編集部・安丸仁史)