道交法改正後初の電動キックボード事故が発生 事故経験者は関東に多く…
道路交通法改正で16歳以上は無免許で乗れるようになった電動キックボード。大阪で法改正後初の事故が発生した。
■基準を満たせば無免許で
具体的には、長さ190cm以下・幅60cm以下で、最高時速が6km以下の電動キックボードについては、「特例特定小型原動機付自転車」と定義。保安基準を満たしている場合は、運転免許が必要ない。ヘルメットについても自転車同様の努力義務だ。
都心部では以前から、商店街や駅前広場、駐車場などを利用したレンタル電動キックボードがしばしば見られたが、法改正後はとくに目立つように思われる。
■大阪で事故が発生
しかし、案の定…といった問題も。6日、大阪市で電動キックボードとトラックが出会い頭に衝突した事故が報じられた。幸い、怪我人はいなかったが、電動キックボードを運転していた男性からは、基準値を超えたアルコールが検出されたとも。
便利な交通手段ではあるが、自転車並みのスピードは出て重量もあり、危険性は少なくない。これまでに電動キックボードと事故に遭った経験者は、どれくらいいるのだろうか。
■何度も事故に遭った人も
Sirabee編集部が、6月30日〜7月2日にかけて、全国10〜60代男女1,000名を対象に「電動キックボードとの事故経験」について調査したところ、「何度も事故に遭った」と答えた人が1.4%。「一度だけ遭った」との回答が3.4%だった。
95.2%と圧倒的多数は未経験だが、道交法改正前の実証実験段階でも事故に遭った人がいることがわかる。
■関東で目立つ事故率
最高速度が低く、主に都会で近距離の移動に用いられることが多い電動キックボード。レンタルインフラなどの普及も都市部が先行している。そのためか、事故経験率も地域格差が大きい。
「何度も」「一度だけ」の合計で事故率が最も高かったのは、東京都や神奈川県を含む南関東で7.8%。埼玉県などを含む北関東でも6.9%と高くなっている。
新しい交通手段として普及していってほしい一方で、痛ましい事故が起きないことを祈りたい。
■執筆者紹介
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)