70代妻が長年連れ添った夫を杖で殺害 「心停止」と通報も嘘がバレて逮捕に
結婚から約40年。明るく優しかった夫を、高齢の妻が杖で殴り殺すという事件が発生した。
「夫が死んだんです、心停止になって…」。妻は通報し警察にそう伝えたが、夫の遺体は傷だらけ。当局を騙しきることができず逮捕されたことを、『New York Post』などアメリカのメディアが伝えた。
■自宅で死亡した夫
3月1日のこと、アメリカ・メリーランド州で暮らしていたジョン・ダンソニー3世さん(72)が自宅で息を引き取った。
午後7時30分過ぎにはジョンさんの妻(76)が通報し、「夫が死んでしまいました」「心停止状態になってしまったんです」などと事情を説明。これを受けてジョンさんの自宅に急行した警官隊は、ジョンさんの死亡を確認し遺体を検視局に搬送した。
■遺体にあった複数の傷
遺体を入念に確認した当局は、体中に残る傷を見て「自然死ではない」と判断。妻の言い分には無理があるとして、警察は殺人事件として捜査を開始した。
ジョンさんの口には裂傷があり、首の骨と肋骨1本が折れていたとのこと。また両目の周りには黒いアザができており、両手・両腕にも挫傷があったと伝えられた。
■妻のショッキングな告白
警察に呼ばれ取調べを受けた妻は夫を殺害したことを認め、「まずは夫を押し倒して、頭を床に強打させました」と供述した。その後いったん部屋を出て杖を持って戻り、ジョンさんを殴りつけて杖で動きを封じたという。
それから何度も部屋を出ては戻り夫が死ぬのを待ち、まったく反応しなくなったことを確認してから警察に通報。自然死に見せかけようとしたが、嘘は簡単に見抜かれた。
■愛情深かった夫をなぜ…
ジョンさんは39年以上ものあいだ妻に寄り添い、周囲には優しい愛妻家だと思われていたようだ。そんなジョンさんを殺害し逮捕された妻だが、肝心の動機については現時点では伏せられている。
どんなに愛し合って結婚した相手であっても、時には意見が食い違い関係がこじれることもある。解決を目指し夫婦でカウンセリングを受けるカップルも増えているが、ジョンさんの妻はとんでもない方法で結婚生活にピリオドを打ってしまった。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)