資産家の女性が愛猫7匹に「遺産相続」 一生分の食費や医療費をカバーする金額
高額な財産のすべてを7匹の愛猫に遺した女性。「猫たちが亡くなるまで家は売らない」という意向に、裁判所は…。
84歳で亡くなった身寄りのない資産家の女性が、莫大な財産を7匹の愛猫に相続させ、周囲の人々を驚かせている。『New York Post』『Tampa Bay Times』などの海外メディアが報じた。
■高価なコレクションがずらり
アメリカ・フロリダ州のナンシー・ザウアーさんは生前、ショッピングと猫をこよなく愛する人物だったという。
友人が「彼女は気に入ったものを1つだけ買うことができず、20個も30個も買ってしまうのです」と評する性質で、高価なコレクションを大量に保有していた。
そして2022年11月に84歳で亡くなった後、エステートセール(遺品整理の方法)のリストには、高級ブランドのテーブルランプが50台以上、約5,000点の宝飾品、そして200点以上の彫像や置物が並んでいたそうだ。
■猫が亡くなるまで家は売らない
昨年に亡くなったザウアーさんのエステートセールが今月になってから行われたのには、理由がある。
愛猫家であるザウアーさんは7匹のペルシャ猫を飼っており、遺言書によってその猫たちが彼女の遺産を受け取ることが定められていたというのだ。
さらに猫たちが離れ離れになったり、新しい家に移ったりするなどして負担がかからないように、「最後の猫が亡くなるまで家を売らない」という取り決めが交わされていたそうだ。
■新しい飼い主が必要
しかしザウアーさんの猫たちがみんな天寿を全うしたのかというと、そうではない。
タンパベイ動物愛護協会のシェリー・シルクさんによると、猫たちは実際に半年ほど主人を失った家で生活しており、たまに彼らの様子を確認するために人が訪れていた。
しかし、ヒルズボロ郡の裁判官は猫たちが新しい飼い主を見つけることが最善とあると判断し、1ヶ月前、同団体によって保護されたばかりだという。
■猫たちの財産はそのまま…
ザウアーさんは20年以上前に夫と息子を失っており、他に身寄りがいなかったため、猫たちが遺産を相続することになっても揉めることはなかったようだ。
そんな彼女が幸せを願った愛猫たちは今後、保護団体によって里親が募集されるという。
なお、猫たちが相続する遺産は有効なままで、食費、医療費、グルーミング代を永久にカバーできるほどの金額になるというから、この結果にはザウアーさんも天国で納得しているかもしれない。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)