「子供部屋おじさん」5億貯めた人も… 実家に戻った40代男性語る「両親と食事、あと何回?」
リアル「子供部屋おじさん」に話を聞いたら、“家族の形”を考えさせられた…。たびたび物議を醸し、社会問題とも密接に関わるネットスラングを再考する。
■両親との関係に変化が…
そうして実家での生活を始めてみると、「子供部屋といっても勉強机やベッドなど過去の家具はすべて捨て、新しい物に変更」「仕事もテレワークになったので外出しないとあり、同じ空間で大勢で住んだほうが経済的です」とそれなりの自由や金銭的な面においてもメリットは大きかったとのこと。
一方で「やはり両親も年をとったのか、些細なことで口論することが増えましたね」と衝突もあり、親との関係に変化を感じたそう…。
「学生時代は両親から教わることが多かったですが、今はどちらかというと両親にアドバイスする立場。『なんでそんなところで悩むの?』『そんなところで買うんじゃなくてここで買えばいいじゃん』など、職場のテンションのまま余計な口出しをしてしまい…」と悩むことも多々あるが、それでも「トータルしても、帰ってきてよかったと思います」と話していた。
■親孝行は「かっこ悪いこと」?
「子供部屋おじさん」と揶揄され、ネットを中心に幾度となく議論にあがることについては、「余計なお世話」とS氏。続けて、「子供部屋おじさんだからかっこ悪い、モテないなどの声があると思いますが、家族を大事にし、親孝行することがかっこ悪いことなのでしょうか」と反論の弁も。
たしかに人生折り返しも近い中年層の余生において、両親と過ごす時間は無下にはできないもの。
「両親と食事をする回数は、あと何回でしょうか? 年1回しか地元に帰らない人がいたら、それは20回か30回程度かもしれません。しかし実家にもどれば若き日の日常が過ごせます。かけがえのない時間を大事にしたい、そんな人もきっといると思うのです」と強調していた。
■おじさんの暮らしも“多様化”
そんなS氏だが、今年5月に引っ越しをしたと報告も。現在は「脱こども部屋おじさんなのです」とのことだが、移り住んだマンションも実家の近くで、「両親に何かあった際にすぐ駆けつけられるように」配慮したものだという。
家庭の事情や、個人の考えはさまざま。当事者やそのまわりの人々が幸せであれば、家族の形が変化に富んでいることは本来何ら問題ではないはず。ましてあらゆる面で“多様化”が求められる現代社会において、おじさんの暮らしもその1つといえるだろう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・寝惚まな子)