日本人の3割が「ビッグマック」正式名を誤解していた 55年前のエピソードに思わず感動…
みんな大好き『マクドナルド』の人気メニュー「ビッグマック」だが、3割もの人々が正式名を勘違いしていると判明したのだ。
世の中には「あれ、どっちだったかな…」とおぼろげに記憶してしまう事象が多々あるが、その正式名称が誕生した「背景」を知ると、思わず納得してしまうもの。賢明なる読者には既知の事実として映ったり、「細かすぎるだろ!」とツッコミを入れたくなるケースもあるかと思うが…決して少なくない人々が「誤って記憶している事象」の正体について探っていきたい。
今回取り上げるのは、マクドナルドの大人気商品の「正式名」についてである。
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■「ビッグマック」の名前、誤解している?
不動のド定番「ハンバーガー」を筆頭に、「フィレオフィッシュ」や「てりやきマックバーガー」など、マクドナルドには人気のレギュラーメニューが勢揃い。
誇張を抜きにして「老若男女」に通じるメニューの数々だが、じつは決して少なくない数の人々が「ビッグマック」の正式名を誤解していることが判明したのだ。まず、全国の10〜60代の男女1,000名を対象に実施した調査アンケートの結果を見てもらいたい。
■つい「ビック」と間違える?
調査の結果、同メニューの正式名を「ビッグマック」と回答した人は全体の69.9%、「ビックマック」と回答した人は30.1%と判明。7割近くが名前を正しく認識していたワケだが、同メニューの人気度を考慮すると、誤解している人が約3割…という数値は、決して少なくないだろう。
ちなみに、年代ごとの回答結果を見ると「ビックマック」と誤認している割合は10〜20代がやや大きめだが、誤差の範囲内。全ての年代において、7割が「ビッグマック」、3割が「ビックマック」と認識するという「黄金比」が明らかになったのだ。
なおSirabee編集部では以前、ビックカメラや東京ビッグサイト(東京国際展示場)に関する同様の調査を実施しており、それぞれ興味深い結果となっていた。
■ビッグマックにそんな過去が…
続いては、ビッグマックの詳細をめぐって「日本マクドナルド株式会社」に、詳しい話を聞いてみることに。
同メニューは1968年の販売開始から、長きに渡って世界中のユーザーから愛されてきた大ヒット商品で、同社の担当者も「マクドナルドの看板商品の1つです」と、太鼓判を押している。
メニューの考案者にして、アメリカのピッツバーグに店舗を持つフランチャイズオーナーのジム・デリガッティ氏は当時、店舗が経営不振に陥っていたことから、何とかして多くの人々に店舗へ足を運んでもらえる方法はないか…と、思案していた。
そんな折に「大人が食べても満足感のある新しいバーガー」という構想が浮かび、ごま付きのバンズに2枚のビーフパティ、レタス、チーズ、ピクルス、オニオンと特製ソースを挟み込んだ「2段重ねの新商品」を開発。デリガッティ氏は何度もマクドナルド本社にてプレゼンを行ない、念願叶ってテスト販売へとこぎつける。
その後「ビッグマック」と名付けられた同バーガーは、通常のハンバーガーの2倍以上の価格で販売されたにも関わらず売れに売れ、店舗の売り上げが12%もアップするという快挙を成し遂げたのだ。
この噂はマクドナルド本社にも届き、全米での販売が決定。当時の感覚では「大きな2段重ねのバーガー」は前代未聞のメニューだったようで、テレビCMでは「バンズの間にはさまれている具材」を一つひとつ紹介していたほど。
そんなビッグマックを口いっぱいに頬張ったときの満足感は多くの大人たちを魅了し、結果としてマクドナルドは、潜在市場の拡大に成功したのだ。
まさにデリガッティ氏の狙い通りで、日本マクドナルド担当者も「ビッグマックが誕生以来、看板商品となった背景には、大人たちからの熱烈な支持があったからです」「ビッグマックは『大人のためのハンバーガー』として誕生し、現在では世界100カ国以上のマクドナルドで販売されている看板メニューです」と、その人気ぶりを改めて強調している。
■ビッグマックが日本にやって来たのは…
ここ日本にてマクドナルドが創業開始となったのは、1971年(昭和46年)7月のこと。当然ビッグマックは当時からメニューに名を連ねており、じつに50年以上に渡って日本のユーザーにも愛され続けてきたのだ。
日本マクドナルド担当者は、長年のヒットの要因について「ビッグマックは、特製ごま付きバンズや、香ばしく焼き上げられたつなぎの入っていないジューシーなビーフパティ、秘伝のビッグマックソースの絶妙な味わいと、口いっぱいに頬張ったときに感じる満足感が魅力のバーガーです」とも語っており、販売・創業当初から変わらない風味を貫いているという。
「大きいは正義」ということを、名実ともに証明してくれたビッグマック。この記事を読んで「ビッグマックが食べたくなってきた…」という人は、今日からぜひ「グ」の発音をしっかり意識してオーダーしてみよう。
今回のように細かい部分の表記で、多くの人が誤解していそうな商品名・企業名・チェーン名等があれば、ぜひSirabee編集部に情報を寄せてほしい。日常に隠れている、ちょっとした『気になる』の謎を共に解き明かそう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)