自衛隊では常識の「防弾チョッキ」の“鉄板抜き” 元レンジャー教官が内情を告白
自衛隊小銃乱射事件で話題にのぼっている、防弾チョッキ着用の有無。じつは、ほとんどの自衛官はチョッキ内の鉄板を抜いていて…。元第10師団レンジャー教官が語る。
■鉄板入り防弾チョッキの常態化を
鉄板を入れなければ防弾性能がないため、入れないことはおかしいと常々感じていたが、入れることを提案する勇気すら湧かないほど自衛隊では鉄板抜き防弾チョッキが蔓延していた。
今後自衛官の訓練写真を見たときに防弾チョッキを着けていない場合、たった1発で絶命してしまうと思ってもらいたい。
また、鉄板入り防弾チョッキは本当に重たいので、駐屯地や訓練見学の際に広報室等の許可が降りたら実際に持たせてもらうとよいだろう。
この度の事件のような悲しい出来事を繰り返すことのないように、今後は鉄板入り防弾チョッキを着けていない自衛官の写真を見ることがないことをただただ願うばかりである。
■執筆者プロフィール
安丸仁史(やすまるひとし):1994年福岡生まれ、福岡育ち。防衛大学校(人文・社会科学専攻)中退後、西南学院大学文学部外国語学科卒業。 2017年陸上自衛隊に幹部候補生として入隊。
職種は普通科で、小銃小隊長や迫撃砲小隊長、通訳などを務める。元レンジャー教官。自称お祭り系インスタグラマー。お祭りとパンクロックをこよなく愛する。
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(取材・文/Sirabee 編集部・安丸仁史)